監督 アーノルド ファンク 脚本 アーノルド ファンク
出演 原節子 小杉 勇 早川雪洲 英百合子 市川春代 ルート エヴェラ―
また東和商事映画部・JOスタジオは後の東宝なので東宝とした。
自分の娘(原節子)と結婚させるかわりに(ドイツに?)留学させた小杉勇だが、彼は原との結婚をのぞんでいない。そんな物語だ。
原節子が登場するのはなんと厳島神社で鹿に餌を与えている。そこで呼ばれて家に入る・・・という設定だけど、
いったい彼らはどこに住んでいるの?(笑。
突然大仏(鎌倉?)の顔のアップになったり、錦鯉が映ったり、当然桜も咲いている~。
日本に初めて来たガイジンが(あえてガイジンとする)、大和なでしこに感激し、桜に感動し、「ゲイシャ、フジヤマ~」とか言いながら撮ったフィルムのようで、日本人からすると笑ってしまう場面が多々ある。。
しかし、今となっては貴重な街の様子が記録されていることはそれで凄いことですね。
原の家のそばには活火山があり(浅間山?)その活火山と日本女性を絡めている。
多分、日本女性は自己主張はしないが、心の奥にはマグマを秘めている~・・・ということが言いたいのか?
ここでも原節子は初々しくて可愛い。
「後日彼女は西洋人風の体躯と容貌をもった女優として日本で神話化されるが、ここではオリエンタリストとしてのファンクの夢を十全にかなえてくれる『典型的日本女性』として出現した。日本人はその後も、彼女をめぐるこの映像の矛盾につきあわされることになった。ともあれ原節子はファシストの美少女として、三〇年代後半から戦時中にかけて大きな活躍をした」(四方田犬彦『日本映画史110年』集英社新書 2014年p.97f)