日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

朧夜の女  1935年 松竹大船

原作・監督 五所平之助 脚本 池田忠雄

出演 飯田蝶子 徳大寺伸 飯塚敏子 吉川満子 坂本 武

 

飯田蝶子というと「若大将シリーズ」のおばぁさん・・・としか認識がありませんでしたが、古い日本映画・・特に1930年代を観だすと、無声映画からトーキーから沢山出演しているのですね。

でもそのほとんどが貧乏所帯のおかみさんだったり。

 

徳大寺伸は夫亡き後、大切に育てた飯田の一人息子で、大学の法科へ通っている。

飯田の兄が坂本武、その妻が吉川満子で洗い張りや?を下谷で営んでいるが、子がない。

徳大寺伸がカフェの女給で元芸者だった飯田敏子を妊娠させてしまうが、それを母親に言い出せず、坂本武が妊娠させてしまったことにして面倒をみる。

そんなことを知らない飯田蝶子と吉川満子だがなんだかんだと飯田敏子の世話をやく。

結局、飯田敏子は出産後に亡くなってしまうが、子のない坂本・吉川夫妻に引き取られる・・であろう・・・な感じで物語が終わる。

飯田蝶子は浅草の米久で働いている。(そのお給料で息子を大学に通わせられるのかはかなり無理があるが・・)

去年の夏にその米久の前を通ったが、ずいぶん廃れたかんじの商店街になっていた。

しかし、外国人の多さはそんな通りでも凄かった。

 

王子のお稲荷様も出てくるが、セットのようでした。でも一瞬ロケ?だったような場面もあります。

徳大寺伸は大学生役にはぴったりでした。

吉川満子はやはり下町のおかみさん役がぴったりですね!

 

五所平之助は私が一番好きな監督です。