日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

特急にっぽん 1961年 東宝

監督 川島雄三 脚本 笠原良三 原作 獅子文六

出演 フランキー堺 団玲子 白川由美 沢村貞子 小沢栄太郎 中島そのみ

   塩沢とき 藤岡琢也 森川信 横山道代 太刀川寛 滝田裕介

当時、最速?の特急こだま号を舞台にした喜劇映画ですが、???な映画でした。

そもそも団玲子がでてくるあたりの映画は・・・クレージーキャッツとか社長シリーズですけど、とにかくお手軽にバンバン制作したような筋書だし、そのあとの若大将シリーズ・・・へと繋がっていく?。

それなりに面白いけれど、邦画では観客が呼べない時代に入った感満載な・・。

川島雄三は「サヨナラだけが人生だ」の自作を語るで、「この映画は脚本の笠原良三もやりたくないと言い、シナリオもあまり面白くなく、直しました。獅子文六先生のものとしては随筆的に面白い面があり、生かさなければと思ったが、そんなことをいうのも、言いわけになってしまうような写真になりました。」

と言っています。

それでも当時の品川のあの広大な線路群が映っています。品川の様子は今と違ってビルなど殆どなく、またフランキーと団玲子が話しながらいくつもの線路のガードをくぐる道はいまでもあるのでしょうか?国鉄の宿泊所?から出てきてこだま号へ乗るために歩く道です。国鉄専用の道なんでしょうか?

高輪ゲートウエイ駅ができましたがそのあたりでしょうか?

 

獅子文六の小説「七時間半」は読んだことはありませんが、原作は「はと」だったそうでこの映画の自分はすでに「こだま」時代で時間も一時間短縮され、大阪まで六時間半になっており、さらに「はと」はもうなくなっていた・・と川島監督は言っています。

登場人物のほとんど全てが関西弁なのは原作がそうなんでしょうか?

もともと関東の人間が関西弁を喋る映画だと関西人からアクセントが変・・ということが言われます(笑。

東京生まれの私はわかりませんが・・・。

それとも脚本で直したのでしょうか?一度原作を読んでみたい作品です。

(映画は面白くなかったけれど)

 

小沢栄太郎はスケベな大阪のチューインガム会社の社長、その横に座るのは、、

中島そのみで、彼女が熱海から乗ってくるのをみた時に・・・あーこの映画、絶対おもしろくないだろう・・・と・・・喜劇なのに(笑。

そもそもあの女優さんが「中島そのみ」という名前だということも先ほどwikiで調べて知った・・くらいです。顔は知ってましたが(笑。

藤岡琢也はとても若くて(笑、よーく見ないとそれが彼であることがわかりませんでした。やはりその後のクレージー映画のいやらしい課長さん役とかの顔が印象な人でしたからです。

塩沢とき小沢栄太郎を東京駅まで送るバーのマダム役で、いつもの通り。

でもホステスさんじゃなくてマダムだから他の映画より出世したかも(笑。

 

白川由美の結婚相手の太刀川寛は、昔テレビドラマ?時代劇でみた記憶のある俳優さんでしたが、やはり名前は知っていませんでした。