日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

男はつらいよ お帰り寅さん 2019年 松竹

監督 山田洋二 脚本 山田洋二・朝原雄三 

出演 後藤久美子 吉岡秀隆 浅丘ルリ子 夏木マリ 倍賞千恵子 前田吟

   美保純 佐藤蛾次郎 小林稔二 笹野高史

劇場へ行ったなんて何年ぶりだろう。寅さんは全巻もう何度も見ている。

子どもの頃から・・・でも劇場ではなくてテレビで観た。

劇場で見たのは・・・1980年のハイビスカスの花と1985年?くらいの樋口可南子がマドンナのもの・・そして1990年から渥美清が亡くなるまでのは大みそかのオールナイトへ行っていた。2本立て?だった。釣りバカが始まる前はたしか「サラリーマン専科」とかいう映画だったけれど、とにかく寅さんは2本立て。

昔の寅さんのもう片方は忘れてしまった。

 

びっくりしたのが劇場の小ささ。(スクリーンのある場所)昔の映画館しか知らない私はえ?こんな小さいところなんだ!が第一印象。

しかし、イスは最高だし、こじんまりしているから落ち着く。

私は1時間前に行ってチケットだけ購入。その時はまだ6席しか売れていなかったので

中間の足が延ばせる列の端を購入した。その列の4席がもう売れていてその人たちがうるさかったらいやだなぁと思ったけれど、みんな老人で静かだった(笑。

席に着くと結構観客が入っていて(でもほとんどが高齢者)ガラガラだろうと思っていたわたしはまたびっくり。まぁ、小さいから満員といってもそんな人数はいないけれど。さすが寅さん!

 

ストーリーは泉が日本に帰ってきてて(滞在3日)、満男が作家になっていて、とらや(くるまや)がカフェになって三平ちゃんが任されていて、さくらと博さんはとらやに住んでいて、明美は高校生の息子がいて裏の工場の後に建てた?アパートに住んでいて、午前様は笹野高史で・・・

リリーさんは神保町でカフェバー?をやっていたり。

ところどころに寅さんの回想と昔の映画の場面がでてきて・・・というか映画のほぼ三分の二がそれだったけれど、もしそれが半分以下だったらみんなつまらないと思うだろうからやっぱりそれでいいのかな。

でも全く寅さんを見たことない人が見たらどうなんだろう??私は何回も何回も見たからいいけどね。。。

私は山田洋二は好きな監督ではない・・それは例えば泣かせよう、泣かせようとか笑わそう、笑わそう・・が多いから。

それと脇役の若い女の子がいつもダサい・・。満男の娘もなんか今風の女の子ではなくて、、これ多分監督の好みなんだろうなぁ。こんな孫娘がいたらいいなぁって選んだんだろうか?理想とする孫!みたいな。

素人?みたいな脇役もでてくる。よく土地の人をエキストラで使っていたし。

満男(吉岡秀隆)の活舌の悪さは子供の頃からだったけど、まだ大学生役の頃は素人くさくて良かったのかもしれない。

面白かったのはさくらさんや博さんと話すときに全く昔のままの感じになること。

 

当然だけどみんな老けてて(笑、最初はどうなるかと思った。これで回想シーンがあれだけ使われていなかったら座ってるの辛かったとおもう。

もう寅さんシリーズは終わりだろうか?それともまた泉ちゃんと満男を軸にして何か作るつもりなんだろうか?

満男は最初、妻が亡くなっていることを泉ちゃんには言わないのだが、(泉ちゃんも夫と子供が外国にいる)最後に泉ちゃんを成田へ送りに行った別れ際に妻が死んでいないことをいう。そこで泉ちゃんは、満男にキス!と同時に1990年代のあの東京駅でキスをするシーンに切り替わり・・・

ゴクミ、その横顔は全く変わらず。

そして泉ちゃんは去っていく・・・・

満男は新しい小説を書くことを決める・・・。

含みを残してまた続編を作ったとしたら私は見に行くだろうか?

否。