日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

偽善への挑戦 映画監督川島雄三 その3  カワシマクラブ編 2018年 ワイズ出版

今日、洲崎へ行ってきました。

木場駅でふと思いついて「稲妻」ででてきた「新田橋」経由で洲崎弁天へ。

昔行ったことがあるけれど、境内は意外と小さいし新田橋を渡ってまた少し洲崎方面へ戻ると突然現れたのもビックリ(笑。

 

社も全て立て替えられているがここで「轟夕起子」が座って拝んだのだ!

さらに伝七が弁天境内で殺されて駆け付けるために降りた石段はすでになかった。

その横の石段をあがると蔦枝と落合がスクーターで去る弁天橋。こんな短かったっけ?(笑。渡り切ると左手方向が徳子と蔦枝が一緒に歩いている大横川に沿った道。

そのまま右手のほうへ道なりに行くと徳子が弁天様へお参りに行った帰りに歩いた道を通って右手角に千草をみてそのまま大門通りを左折。廓のほうは行かなかった。

今日は「だまされ屋」まで歩くのであんまり疲れたくなかったし(笑。

 

蔦枝を義治がバスを降りた洲崎弁天町のバス停を左にみて大門通をどんどん歩く。すこし行くと右に「三木薬局」がある。正しくは三木青雲堂薬局らしい。

川が近いせいもあってそんなに暑くなかった。横十間川親水公園を右手にみて平住橋を渡ると左は豊住公園。さらに仙台堀川で一休み。曇っているせいもあってホントに涼しい。ここで蔦枝のセリフを思い出した。

「川って大好きさ。せいせいする。」 ほんとにせいせいした(笑。

 

石住橋と東京スカイツリーの組み合わせで写真を撮る。石住橋を渡って左手を大横川が流れているから小さな鉄の橋がかかっているのが見える。大栄橋、福寿橋・・鉄の橋で帰りに渡りたいと思った。土地勘がなかったのでナビ通りに歩いたが、大横川沿いに歩いたほうがおもしろかったかもしれない。右手のほうへ行くと美術館通り。

出た道の反対側の左手が映画では「マスイベーカリー」。今は業務スーパーがある。

その横の道から徳子と義治が「だまされ屋」に行ったんだよねぇ・・・と思いつつ右手は「伊豆屋」「入松生花店」そして「だまされ屋」「タバコ屋兼お菓子屋?」の順で並んでいる。もちろん今はない。だまされ屋は餃子太郎となり、隣のタバコ屋だけは営業している。ちょうどお昼時だったので餃子太郎には結構人が入って行った。

そしてその前は理容店だったが、お休み?なのかシャッターが閉まっていて名前の確認ならず・・・。

 

でもこのあたりを轟、新珠、三橋、芦川、小沢がうろうろしたのかと思ったら感動した(笑。

 

理髪店側から写真を撮る。このあたりってどの駅から微妙に遠い。

どうしようか、永代橋を徒歩で渡ってもいいかな・・と思ったが、ちょっと歩くには遠すぎるので住吉駅へ行くことにする。

途中、猿江神社で写真を撮る。

新大橋通りに出るとちょうどバスが来てそれが「築地駅」行きだったので乗車する。

調べたら、2種類?の築地行きがあって大回りだと50分ほどかかるが私が乗ったのは水天宮を経由する路線だった。

新大橋を渡ると随分都会で蛎殻町から鎧橋を渡り平成通りをずんずん走る。このあたりは中心だからやっぱり違う・・と感心しつつ、新富町で下車。築地まで行って銀座まで歩くことも考えたけれど・・・。

 

地下鉄に乗ろうと裏道を歩くとその道の先が「新富橋」とあり、お昼時のサラリーマンがたくさんいたので手前を左折。大きい道路の先に「中央区役所」が見えた。下は高速道路。

その風景があまりにも都会(笑 だったので写真を撮る。

家に帰って、そこが三吉橋だったことに気づく。

三吉橋・・・一度行ってみたかった場所だった!

「女が階段を上がる時」に高峰秀子仲代達矢が渡る橋です。

こんなことなら渡ってみればよかった・・・。

 

そして「新富橋」は「秋立ちぬ」で秀男が渡る橋だし、三吉橋近辺、京橋あたりもロケ地だったので歩いてくればよかった・・・。

ま、京橋、銀座近辺は木場や錦糸町より行きやすいので計画を立ててまた行きたいと思います。

 

ところで、シナリオで登場させた人物

だまされ屋の玉子  トラック運転手の信夫 仙台からきた初江 徳子の夫 伝七

義治が蔦枝を探しに最初の寿司屋で蔦枝と同じような着物をきている女客とその連れのヤクザ者。

 

そしてシナリオと映画の違い

 

シナリオ 落合と一晩過ごし、千草に帰ってきた蔦枝と徳子の会話

     徳子が蔦枝の新しい着物をほめる。反物を広げ、「ちょっといい柄でしょ?おかみさんにこの色似合うと思って・・」徳子「どうもありがとう・・」

映画   蔦枝の着物をほめるところはなく、部屋で「おかみさん、いいわぁ・・」と反物を徳子にあわせて蔦枝がほめると徳子が「でもちょっと派手じゃないかしら・・」というと「いつもこのくらいの着てらっしゃいよ!」と蔦枝が言う。

 

シナリオ 信夫が昼間、最初一人で来て徳子に初江の働き口を紹介してくれと頼む。

信夫「俺も友達にさそわれて初めて上がったんだけど、あの子も未だ・・・」

蔦枝「あんた、だまされてんじゃないの。初見世だなんていって、そんな芝居をする子がいるんだから・・」

信夫「いや、そんな子じゃない・・・そこに来てるんだ」

信夫がジュースを頼もうとすると初江が「いいんです。あたし」という。

また「はじめは玩具工場でやとってくれるというので東京へでてきたがちょうどつぶれた後だった・・などとセリフがある。

 

映画 「仙台の田舎なんです。」と初江が一言いうだけ。

    蔦枝は「まんざら嘘でもなさそうね」と初江が嘘をついていないことを認める発言をする。

 

さて、信夫がジュース代30円を置こうとすると10円が土間におちてしまうシーンはシナリオにありました(笑。ほぼシナリオ通りです。監督の指示かと思ったんですが、この場面の意味ってなんだろう??。