日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

美しき抵抗 1960年 日活

監督 森永健次郎 脚本 原源一

出演 吉永小百合 浜田光夫 北澤彪 高野由美 沢元忠男 香月美奈子

   梅野泰靖 沢阿由美

 

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アマゾンプライムで「キューポラのある町」はただいま無料で観られます。

前に寅さん作品も無料で観られたのですが、ある日、第一作以外有料になっていて、

だからこの「キューポラ」もいつまで無料だかわからず、いい映画(できればDVDが欲しい)なので昨夜鑑賞。やっぱり良い映画だった。

 

吉永絡みでこの「美しき抵抗」もみた。浜田光夫が新人としてクレジットされている。

名前も浜田光曠となっていて「光曠」が読めない(笑。

 

吉永小百合だ主演?らしいけれど、研究に没頭する大学助教授?の父、北澤彪、その妻で夫に仕え、家計をたすけるためにミシンの内職をする高野由美、長女で栄養士をしている香月美奈子、次女で会社勤めの沢阿由美、そして三女の吉永小百合、全ての物語。

 

香月は父の研究室にいる梅野泰靖と結婚しようか迷っている。梅野は父のように研究に没頭し、デートしても化学?の話ばかり。デートも速達郵便で一方的に何時にどこどこで会いましょうというもの。おんな心を全くわかっていない。

この調子なら結婚しても母のようになるのでは?と躊躇してしまう。

 

次女の沢阿由美は会社の社長から後任の研究者として父親を会社に招きたいと言われる。貧乏な研究者より企業に勤めれば高給も約束され、次女は喜ぶがなんと父親はそれを断ってしまう。

そんな父に従順に従う母、高野由美に長女、次女が反発する。

母に何を聞いても知らないというが、母親はそれでも家の中のことは何でも知っている。吉永のハンカチが何枚あるか、家の庭の敷石は何個かまで。

 

吉永は高校で演劇部?に所属し、人形劇をしに田舎へメンバーと合宿しに行きたいが、

父からは人の啓蒙活動(人形劇で農村の人達の意識を変える)より自分のことを考えろと反対されてしまう。

 

ある日、子供達から色々言われた父は悩んだ末に街でばったり会った町医者の友人の紹介である病院に勤めることにする。それは今まで自分の研究のために貧乏暮らしを我慢させてきた妻や娘たちのことを思ったからだ。

しかし、妻の高野はそんなことはしなくてよいといい、娘たちも自分たちが言ったことを後悔する。

 

妻の高野由美が良い。

 

ところで貧乏暮らしといっても喜多見の庭のある平屋に住む一家は私からするとちっとも貧乏ではない(笑。

当時の喜多見駅舎がみどころ。

 

沢本国雄は隣の家に住む密かに?次女が好き?な大学生で若かった。

 

この映画からその後、吉永=浜田路線の映画が量産されたんですね。

浜田は吉永の高校で同じ演劇部に所属する高校生役。

地味な作品でしたが良かったです。