日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

大沢健三郎のこと

昨日は「マダムと女房」をみた。五所平之助ファンなので一時は購入しようかと思ったけれど、購入しなくて良かったと思った(笑。

 

このところまた新富町へ行きたくなっている。今日なんか涼しくていいかもしれない。

 

新富町というと「秋立ちぬ」だ。ユーチューブでネットサーフィン(この言葉は古いのだろうか?笑)していたら、「Atomic Rulers (1965) 」という白黒の映像があった。スターマンという宇宙から来た不死身の男性、なんと宇津井健がでていて、ただしアメリカで放映されたテレビ番組?らしく英語の吹き替えだった。

なんとなくみていたら、番組が始まって少しすると少年、少女がでてくる。画像が良くなくてわからなかったが、ひとりの少年が拉致されて悪いガイジンの車に乗せられる。

なんと、そこには「秋立ちぬ」の大沢健三郎そっくりな少年が!!!

この番組、ガイジンもたくさんでてくるのでアメリカが購入したのもわかる(笑。

ただし悪いガイジンなんだけど(笑。

私は最初、アメリカの制作会社が自国で放映するために作ったのかと思ったけれど、なんで日本が舞台で日本の俳優がヒーローなのか不思議だった(汗。

 

そして1965年とある。大沢健三郎の弟?かと思った。1960年の「秋立ちぬ」では12歳の少年役だった彼がその5年後に12歳よりさらに幼い感じの少年は無理があるからだ。

 

そこからまた探してクレジットをみつけた。

Sachihiro Ohsawaとある。やっぱり大沢!名前はさちひろ・・・弟だ!

と思ったがもっとネットサーフィン(古)すると「スーパージャイアンツ」という名前の映画が1957年に日本で作られて、それが編集されてアメリカのテレビ番組として1965年に放映されたものだった・・・。

 

スーパージャイアンツは新東宝大蔵貢が名付け親だという。なんだかわかるような気がする(笑。

 

大沢幸浩がでるのはその第一作「鋼鉄の巨人」で、シスター役で池内淳子もでている。

ということは年齢的にも大沢幸浩というのは大沢健三郎と同一人物なわけで弟でもなんでもなかった。

 

大沢幸浩で調べると1956年から1957年までの9作品がでてきた。

1956年4月23日公開の「天国はどこだ」の三平役から始まり、

「銀蛇の岩屋」「怨霊佐倉大騒動」「母を求める子ら」「桂小五郎近藤勇 竜虎の決戦」「花まつり男道中」「若君漫遊記 伏見稲荷の大仇討」「鋼鉄の巨人」「大学の侍たち」となっている。

その後、大沢健三郎と改名し(幸浩は本名?)1959年「サザエさんの新婚家庭」からクレジットがみつかった。

1958年はわからない。

以後、1970年の「続・社長学ABC」の社員役が最後となっている。

子役だった彼だけれど、出演作品は年に1,2本程度で14,5年で、幸浩時代の9本、健三郎時代の17本、合わせて26本の映画出演となっている。前から俳優を本業とするとは考えていなかったのかもしれない。

 

この「鋼鉄の巨人」の彼はとにかく可愛い子役だった。「秋立ちぬ」も小学校高学年の男子児童にぴったりだった。

 

鋼鉄の巨人の大沢健三郎

f:id:nihoneiga1920-1960:20200717125450j:plain

f:id:nihoneiga1920-1960:20200717125240j:plain

悪者の拉致された大沢健三郎

f:id:nihoneiga1920-1960:20200717125517j:plain

父は死んだ・・・という

f:id:nihoneiga1920-1960:20200717125329j:plain

f:id:nihoneiga1920-1960:20200717125355j:plain

子役の中でもやはり目立つ大沢健三郎


追記

1955年10月25日公開 新東宝 次郎物語 に次郎として出演が判明(笑。