日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

俺の背中に陽があたる  1963年 日活

監督 中平康 脚本 佐原靖郎 中平康

出演 吉永小百合 浜田光夫 南田洋子 内田良平 山内明 小高雄二

   佐野浅夫 下条正巳 三崎千恵子

 

www.nikkatsu.com

 

吉永=浜田コンビなのでいつもの?(笑 物語だと思ってみたら期待以上におもしろかった・・というより期待してなかったのでとても面白く感じた(笑。

 

吉永は主演だろうが、基本的には浜田光夫ひとりの主演映画だ。

だけれど吉永を出さなければ観客が集まらないから吉永もでている・・と思われる映画。

 

浜田光夫はガラス拭きをする仕事に相棒と従事する青年。将来を誓った相手は吉永小百合で彼女もオフィス街(大手町?)でなにかの売り子?として働いている。

浜田にはヤクザで刑務所に入っている兄がいてその兄嫁(南田洋子)とその幼い息子の面倒もみている。

浜田は刑務所にいる兄がやくざ稼業から足を洗うために家族にヤクザの親分からの生活費を受け取らないようにしているので浜田の援助がないとやっていけないのだ。

 

兄の出所後、ヤクザ仲間からの誘いも断り、浜田の会社でおなじガラス拭きの仕事をする兄。

給料日、仕事を請け負った会社からお金が盗まれたと言われた会社の上司は勝手に浜田兄弟の給料から盗まれた金額を差し引く。

怒る浜田を兄がなだめ、耐えるが・・・

 

自分の妻が大切な義母の形見の指輪と時計を質にいれたことを知った兄は

その金の工面に一度だけだと思い、元のヤクザ事務所で帳簿の不正操作に手を貸すが、

ボスの山内明はそれだけでは帰さず、あの的にこのピストルを撃ってくれ、使い方がわからない・・・などとそそのかしてピストルを撃たせるが、そこには自分にとってジャマなさらにボス?をくすりを嗅がせて眠らせた状態でわからないように包んでいた。

知らずに銃の腕を披露し、帰途についた兄は、ヤクザ組織にはめられ殺人犯として逮捕されるが、その時に学生ヤクザに刺されて死んでしまう。

殺人者のまま死亡した兄の汚名を晴らすため、あえてそのヤクザ組織に入る浜田にまちうけるさまざまなこと・・・。

 

山内明扮する狡猾なヤクザがみもの。

その子分に小高雄二。

スピーディーさと予想を裏切る話の展開に思わず時がたつのを忘れ見入ってしまった。

 

ヤクザというと女がつきものだけれど、変な(笑 エッチ画面もなくとにかくおもしろかった。

 

浜田光夫というと吉永小百合の相手役しか思い浮かばなかったけれど、

「サムライの子」の荷揚げ人足をして将来のために働く若者役もなかなかだったし

この映画では主題歌も唄っていた。

アクション場面もよかった。