日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

海はこたえず   東芝日曜劇場  1966年

脚本 浦山桐郎 中島丈博

出演 渡辺篤史 北林谷栄 左幸子 左時枝 信欣三 福田豊士 渡辺文雄

 

さすがに浦山、中島コンビ。正味46分ほどのドラマだけれど感動してしまった・・。

 

高校生の渡辺篤史は父、信欣三が行方不明で金もおくってこず、母と弟で海辺の貧しい村で暮らしている。そんな渡辺が高校へ行けるのもなにかと面倒をみてくれる船主?の渡辺文雄だ。だけれど篤史は高校を中退して船に乗る決心をする。

バスの中で町?の缶詰工場へ働きに行った幼馴染の左時枝に会うが、彼女は父親の具合が悪くなったので幼い兄弟姉妹もいるから村へ帰るところだった。

 

家に帰ると母、北林谷栄と見知らぬ女、左幸子が口論していた。

左は蒸発した父と2年間一緒に暮らしたが、ある日左の貯めたお金をもってどこかへ行ってしまった。篤史が新聞の尋ね人欄で父の家を知り訪ねてきたのだ。

 

篤史は左幸子に父のことを聞くが左は優しい人だというばかり。

村では観光ホテルが建設され、そこに飲み屋(バー)があると知った左はそこに勤めながら父の帰りを待つのだと住み込んでしまう。

 

缶詰工場の左時枝は観光ホテルに勤めるが、それでも生活が苦しいので海で密漁(アワビ?)をしているところを篤史にみつかり、喧嘩別れしてしまう。

町からきた観光客と海岸で遊ぶ時枝をみた篤史。

その観光客が瓶を岩に放り投げると篤史は海を汚されたとこに怒って取っ組み合いの喧嘩をする。

 

船主の渡辺文雄は、篤史に教育を受けてもらい、その教育をあてにして漁師もこれからは頭脳だから・・・というが、篤史は村をでる決意をする。

 

左時枝にそのこをいい、お前はどうするのだ?ときくと時枝は私はこの村にずっといる・・・と答える。

 

都会にでた篤史。たくさんの人の中を歩いている・・。

 

そこで終わる。

 

途中、篤史の父の話が謎めいていておもしろい。

 

ここでも懐かしい顔・・・福田豊士だ。

 

よく時代劇でみた。