日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

怪猫佐賀屋敷   1953年 大映

監督 荒井良平 脚本 木下藤吉

出演 入江たか子 浪花千栄子 毛利菊枝 坂東好太郎 

 

入江たか子が初めて化け猫映画に主演したのがこの作品で「有馬御殿」はその後の作品だった・・・。

また入江たか子が苛め抜かれて化け猫になるのかと思ったが、有馬御殿のようではなかった。

それにしても有馬御殿の映画の短さはなんだ?

 

しかも、最初に化け猫になるのはなんと入江の母の浪花千栄子!(笑。

 

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浪花千栄子の化け猫にはびっくり

佐賀鍋島藩の殿様は子ができず、跡継ぎを産んでくれる女性を探す。

気に入ったのは検校の妹だったが、母はお家様になるとはいえ、妾なのだから由緒ある家柄の娘にはきちんと結婚してもらいたいといい、妹も好きな武士がいるので話し合った殿様に断る。

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検校の兄、妹、母(毛利菊枝

老中は自分の妹をなんとか殿様に世話したい。妹役が入江たか子で今回は結構乗り気?

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兄にうまくやれと言われる入江たか子 まんざらでもない

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うまいことに殿様にきにいられた入江たか子はその後懐妊するが・・

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ある日 検校と碁をうつ殿様が老中の入れ知恵でいかさまをする・・

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それに気づいた検校に問われると腹を立てて切ってしまう。

その後、検校は井戸へ投げ込まれ、行方不明。

母の毛利菊枝は自殺し、家はおとりつぶし・・・

 

と、この検校が化け猫となり、入江の母にとりつく。

子供がみたら多分怖い映画(笑。

小学生の頃、白黒の怪談映画(ろくろ首とか)を夏にテレビでみて怖かったし。

 

その後、殿様が夜な夜なうなされ・・・

 

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とうとう入江たか子が化け猫に!

しかし、小杉という侍に切られ、殿様を殺すところまではいかない。

結局殿様は助かって、検校の妹と小杉を一緒にさせ、おとりつぶしになった検校のお家も復活させめでたしめでたし・・・

 

え?え?え?ええええええーーー!

一番の悪が反省して終わり?(笑。

 

入江たか子が主演ではあるが、入江ばかりでるわけではなく、検校や検校の妹が一番出て来た感じの映画でした。いじめられない入江たか子は珍しい(笑。