日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

学生ロマンス 若き日  1929年 松竹

監督 小津安二郎 脚本 伏見晃 小津安二郎

出演 結城一郎 斎藤達雄 松井潤子 日守新一 笠智衆 飯田蝶子 

   高松栄子 坂本武

 

動く(笑 斎藤達雄日守新一笠智衆の若い頃が見れます。

 

都の西北・・・(早稲田のことか?)の大学に通う大学生、結城一郎は強引で面の皮が厚い・・・。彼女をみつけようと自分の下宿に「貸間あり」の紙を貼り、男性や不細工な女性は断り、気に入った美女(松井潤子が美女とは私は思えないが 笑)に明日引っ越します・・・といいながら翌日、彼女が運送屋(荷車)を連れてきても引っ越すそぶりもない・・・。結城は悠然とその運送屋に自分の荷物を運ぶようにいい、延々と外で待たせたあげく、やっと出て行く。。。ホッとする女性。

 

しかし、行く先が決まっているわけでもなく、途中で不動産屋へ行く始末。

結局、斎藤達雄の下宿へおしかけ居候を決め込む。

 

斎藤達雄は、その彼女とは懇意の中で、彼女は斎藤のために毛糸の靴下を編んでいるが

結城がまた彼女の下宿へ突然押しかけ、その靴下を見つけて貰っていってしまう。

 

試験が終わり、スキー合宿へ行く斎藤。実は彼女とスキー場で会う約束があるが、それを知った結城も大学のスキー部?として行くことにする。

 

斎藤がスキーを滑れないことをいいことに結城は斎藤と彼女の邪魔をする。

斎藤のスキー板をわざと滑らせ、斎藤が慌ててそれを追っている間に斎藤が彼女のために二人で飲もうとしていた紅茶を飲んで彼女と談笑、やっとスキー板を取り戻した斎藤が帰ってくると彼女とふたり、「ごちそうさま」とスキーで去っていく・・・。

 

もう、結城の厚かましさはホントに憎らしかったが、一緒の彼女、松井潤子も結構知らんぷりで、喫茶店で斎藤に買った毛糸を玉にするのを手伝わせたり、結城が下宿に訪ねてきて困惑したりしてたのになんなんだ?と松井潤子にも腹が立った(笑。

 

斎藤達雄はすでに27才だったが、眼鏡をかけた純情そうな学生ぶりがふたりの行動を尚更腹立たしく思わせるのは十分だったのです(笑。

 

ところで松井潤子の職業がわからない。最初は着物姿でスキー場ではなぜかセーラー服。そして日守新一と見合いをし、結局 斎藤、結城ともフラれる?結果になるのだが・・・それにどうして斎藤達雄と知り合ったのかもわからないし、そもそも見合い(スキー場で)するなら松井潤子はわかっていたはずなのに斎藤と二人でいたり、結城とも仲良くスキーをしたり、見合い当日はでも、結城と会っても冷たい素振り(笑。

 

無声だけれど、挿入されている音楽が映像と乖離があってコメディ的な場面でもなんだか暗くて重大なことが起こっているようなクラシック系がなんとも・・(笑。

 

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斎藤達雄

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結城一郎

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笠智衆(左)25才

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日守新一(中央)

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斎藤達雄、結城一朗のアイドル松井潤子