日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

誘惑 1957年 日活

監督 中平康 脚本 大橋参吉 原作 伊藤整

出演 千田是也 左幸子 芦川いづみ 葉山良二 轟夕起子 小沢昭一 

   安井昌二 渡辺美佐子 中原早苗 殿山泰司 長岡輝子 二谷英明 宍戸錠

   田中筆子 浜村純 初井言栄 天本英世 

(特別出演) 東郷青児 岡本太郎 徳大寺公英 勅使河原蒼風

 

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軽快なラブコメディ💛 ところどころギャグあり。

なんといっても動く東郷青児と「芸術は爆発だ!」以外の言葉を発する(セリフを言う)岡本太郎の出演が超目玉だった!

東郷青児の絵は知っていはいたが、人物はみた記憶はないし(写真もないと思う)、岡本太郎は1970年の万博の太陽の塔の人(私も万博行きました。アメリカ館なんて当然入れず 笑)だった。

 

銀座で洋品店を営む千田是也は昔、口づけもせずに別れた恋人がいた。前衛生け花に夢中の娘、左幸子とお手伝いと暮らしている。妻は3年前に亡くなり、このところ昔の恋人とのことが思い出される。

生け花の師匠を祖母にもつ男友達はじめ仲間と作品を作っている。

 

千田是也の銀座の洋品店には店員の小沢一郎渡辺美佐子がいる。渡辺美佐子はいつもすっぴんで内心、千田是也から愛の告白をされるのを期待している。千田が接客ぼ仕方で渡辺を注意しようと奥へ連れ出されたときは期待で胸が高鳴ったりするが、当の千田はそんな気はない。

 

左が集まる友達の家ではその祖母に生け花を習う中年女性が来る。ある日バス停でそのうちのひとり、轟夕起子にお話があると喫茶店へ誘われる。左は自分の縁談のためだと内心早合点するのだが、実は保険の勧誘で父親を紹介して欲しいと言われがっかり。

 

しかし銀座の店へ訪れた轟夕起子千田是也を好きになってしまい、たびたび訪れるようになる。二人で向かいの喫茶店へ入る姿をみる渡辺美佐子・・・。

 

ちょうどその洋品店の2階を改装し、画廊にした千田是也。元々彼も芸術家(絵描き?)だったが自分には才能がないと見切りをつけ洋品店の店主に納まったのだ。

それを知った左は自分たちの作品を展示してもらえる絶好の機会だと仲間と相談するがなにせお金がないので絵を描く人達と共同で開催しようと集まってきたのが画家の葉山良二や安井昌二だ。左は葉山良二とコーヒーを飲みに行ったりするが、内心はこんな売れない画家とは結婚できないわ・・なんて思っている。もっと貧乏なのは安井昌二

ある日、銀座の洋品店へ訪れ自分の荷物を預かってくれと店員の渡辺美佐子へ渡す。

帰り際、安井は化粧っけのない渡辺の顔を見て、君はいい顔をしているからお化粧した方が良い・・・と言い去っていく。下宿へ帰る途中、渡辺は化粧品を買い、部屋でお化粧してみる。スイカを食べないか?と持ってきた下宿のおばさん、田中筆子が渡辺をみてビックリ。すごい美人になったとほめられる。

ところが渡辺の服にシラミ発見!安井が預けた汚い荷物を下宿にもってきたのでそこから出現したらしい。おばさんがあわててDDT!と(金物屋をやっているのか?)もって上がり白い粉を荷物にまく。

渡辺は自分の価値を教えてくれた安井に心惹かれるが、安井はあれからやってこない。

 

化粧してずいぶん綺麗になった渡辺をみた千田是也は今度はもしやしたら自分に気があるのでは?と思ったりする・・・。

 

画廊のこけら落としは結局千田是也の顔で東郷青児岡本太郎などの有名な画伯の展示となりその後のパーティーで人々が集まる。

父の千田是也は左の結婚相手に取引先の銀行や問屋から二人の若者、宍戸錠二谷英明を紹介してもらい、その場に招いている。父は娘の交際範囲が芸術系に偏っているのでもっと普通の人とも交際して欲しいと思うからだ。

娘は娘で父の相手を探そうとする。轟夕起子はいい人だが左に言わせると少し下品だし父にはもっと色々な人と会ってから決めて欲しいと思っている。

 

自分たちの作品を展示する日が来た。そこへ東郷青児岡本太郎、評論家の徳大寺公英が来ていた。画家たちは彼らの目に自分の作品をふれさせようとするが千田是也は大したことはないから見ない方がよいなんて言ったりする(笑。

そこへ安井が自分の絵を一枚壁にかける。東郷青児岡本太郎が素晴らしい作品だ・・・と言い出す。評論家を呼んでみせると彼も素晴らしいといい、各方面から取材されるが肝心の安井がいなくなっている・・・。それをうまく仕切ったのが葉山良二だった。彼には妹がいて展示会の受付として銀座の店に来た・・・彼女をみた千田是也はビックリ。なんと別れた恋人にそっくりだったのだ!

 

そして葉山、芦川の兄妹はその恋人の子供であったことがわかり、芦川も気づく。

亡き母へ千田是也昔書いた恋文?を読んだ芦川。口づけもせずに別れたことを悔やんでいることを知る。

 

自分が稼げる画家になったことを知らない安井がふらりと銀座の店へ寄る・・目を輝かせる渡辺美佐子にお金がないから貸してくれないか・・・という展開になり・・・

でふたりは結婚!千田是也、左、そして友人が集まりささやかに結婚式をする。

 

その夜、左は芦川を家に泊めるといって二人で酔って帰ってくる。

一足先に帰っていた千田・・・

芦川の泊まる部屋は父の部屋の隣・・・。千田是也がふと窓の外をみるとうなされているような芦川が布団で寝ている・・・・。そっと部屋へ入り、思わず口づけ!

えーーーいづみちゃん!(笑。

芦川はそのまま寝ているが気づいている・・・そして亡き母に自分が代わりに千田と口づけを交わしたことを心の中で報告するのだ。。

 

葉山は画家になるより安井の件でのプロデュース力があるのがわかる。

最後に左が「洋品店」でいいの?と問うことで二人が結婚するだろうとわかる。

2階の画廊で働いている芦川が道路をみると轟夕起子千田是也が向かいの喫茶店へ入って行く・・・。

 

テンポがよくてギャグあり、本物の東郷青児なんかも見れて満足でした。出演者も豪華。笑ったのがパーティーで店員の小沢昭一が前衛生け花の中原早苗と踊る。中原は踊る相手に「キャバレーへ連れてって」とかいうのだが、小沢には「今度バーへ連れてって」というが小沢は「・・・トリスバーでいい?」と返すと突き飛ばされちゃう(笑。

 

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