日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

愛染かつら 総集編 1938年 松竹

監督 野村浩将 脚本 野田高梧 原作 川口松太郎

出演 田中絹代 上原謙 桑野通子 森川まさみ 出雲八重子 岡村文子

   斎藤達雄 吉川満子 坂本武 佐分利信

 

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何年か前に最初の方だけみてみるのをやめた映画(笑。

画像が酷かったのと、あまりおもしろくなかった・・・

 

田中絹代は夫と死に別れたシングルマザー(今風)。姉に五歳になる娘を預けて

病院で住み込みの看護婦をしている。最初は子供がいることは黙っていたが、ある日

公園で病院の同僚の看護婦に娘といるところを目撃され、娘が「ママちゃん」と言ってしまい、同僚たちから責められるのだが(独身が条件)結婚して1年で夫が死んだことを説明するとみな、味方になってくれる。

ここでいつも女中役でセリフもほとんどない出雲八重子が結構喋る(笑。

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出番が多い出雲八重子だが映像が酷くてこの通り(笑。

院長の息子で小児科医の上原謙が病院へ帰ってくることになり、その歓迎会で歌声を披露する田中絹代。上原は田中に惹かれ、自分の縁談が両親に勧められそうになり、田中と京都へ逃げようと誘う。田中はまだ自分に子供がいることは言えずにいる。

新橋駅で田中を待つ上原だが、その日、田中の娘がはしかになってしまい、駅へ行けなくなる。一人寂しく京都へ向かった上原は友人の佐分利信のところへ。

数日経って上原を京都へ訪ねたが、上原はもういないと冷たく佐分利に言われる田中だった。

彼はその後熱海の友人の医者のところにいた。

 

田中の姉 吉川満子と田中の娘が熱海に行き、また娘が熱を出す。

行った医院で診察をしていたのが上原で、氏名をきくと田中の子供だとわかる。

彼は田中に子供がいることを知らなかったので夫がいるものと勘違いしてしまう。

 

ところが、上原の父が急死し、病院は資金繰りから閉鎖することになるが、知り合いの娘、桑野通子との結婚を条件に持参金をつける話が前々からあったが、桑野は田中に会いに行き、彼女が上原にふさわしいと自分の父にお金だけだしてもらい病院を存続させ、桑野自身は(多分)外国へ留学?かなんかする。

 

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船上で見送られる桑野通子・・ドレスの刺繍?のヘビ?がすごい

 

東京では、田中が作曲した歌が採用されることとなり、レコード会社を訪ねると重役?斎藤達雄から専属の作曲家になって欲しいと言われるが、歌なら歌えるということで急遽、歌手としてデビューすることになった田中。

 

そこへ昔の看護婦の同僚が多数訪れ、田中は白衣で歌うことにする。

観客の中には、全てを知った上原の姿が・・・

花束をたくさんもらって引き上げる田中。控室には上原が待っていて・・・

めでたしめでたし・・・♥

 

シングルマザーで姉に子供の面倒をみてもらっている割には姉の家にはピアノがあったり、病院をやめた田中なのに子供に熱があると東京から熱海へ駆けつけたり、ちょっと安易な作り方。意地悪な人は、上原の妹役の森川まさみだが、途中からどうなったのかわからない(笑。

 

wikiによると前編・後編があるがどちらも完全な形で残っておらず、総集編としてDVDで発売されているとある。だからやたらと都合よく話がすすむのだな(笑。