出演 高峰秀子 池部良 岡田英二 瀧花久子 清水将夫 斎藤達雄 中村是好
上原謙 香川京子 高田稔 汐見洋 岡本克政 三宅邦子 沢村契恵子
成瀬巳喜男のファンページというサイトには成瀬作品の現地写真などがありいつも覗いています。たいへん参考になりますが、番外として五所平之助の「朝の波紋」の高峰秀子がバスを降りる「六本木」とかかれたバス停などの特定写真があり、この映画はDVD化されておらず、この方は前にテレビで放映された録画をもっているとのこと。
もう、観たくて観たくてたまらなかったこの作品がとうとう昨夜観ることができました!
高峰秀子が突然パリへ行って帰京したあとの第一作なのですよ。
んが!んが!
物語は小さい貿易会社の社長秘書の高峰秀子。彼女は英語に堪能で取引をまとめてきたりする。社長はその才能を買うが、上司?の斎藤達雄はおもしろくない。
それでも会社のためだと意に介さず、同僚の岡田英二の助けもあり仕事に邁進する高峰秀子。家には父、母そして親戚の息子を預かっている。その子は父は戦死、母三宅邦子は箱根のホテルで事務員をしているのだが、本当は母はホテルの女中である。
捨て犬を拾ってペケと名付け可愛がっている。その子が親友だと呼ぶ近所の男性が池部良。彼は大きな貿易会社に勤めているが、語学が生来苦手で辞めたいと思っているなどと高峰に話す。
ある日、高峰が知り合いの外国人社長からある品物を調達する取引を決めてくるが、実はそれは池部が相手の約束の日を間違え、結果、高峰のところへ話が持ち込まれたものだった。ところが、池部の同僚が、社のメンツにかかわると品物を調達できないように神戸の問屋へ横やりの電話をする。突然品物が調達できませんと連絡をうけた高峰は神戸へとんでその問屋の社長 中村是好に談判するがうまくいかない
急遽、岡田英二も東京から駆け付け・・・その後なぜか品物が用意できるようになり、ほっとする。神戸の高台で岡田は自分の将来を語り、高峰に結婚を迫るが・・・
池部の家は豪邸だったが、戦争の爆撃をうけていた。
ドラを鳴らすとお手伝いのおばあさん浦辺粂子がでてくる。
池部には妹がいて、なんと「わかれ雲の沢村契恵子だ!」
三宅邦子の息子は捨て犬が悪さをするので高峰の母、瀧花久子に叱られ、そのまま家出してしまう。東京へ帰った高峰秀子は上野?浅草?近辺を池部と探し回るが、池部が高峰の取引をじゃましたと勘違いしている高峰はふたりで入ったどじょう屋で喧嘩わかれ。
後日、池部の尽力で神戸の取引がうまくいったことがわかった高峰は、国分寺のサレジオ教会にいるという男の子を迎えに池部と訪れる。
池部は三宅邦子を自分の会社の事務員として雇ってもらうことにして男の子と母親を一緒にしようとがんばったのだ。
雑木林を歩くふたり・・・高峰がどうして結婚しないのかと聞くと自分が戦争にいっている間に婚約者が別の男性と結婚してしまい女性不信になったと言い、高峰は自分にも婚約者がいたが戦死してしまったという。
そして(なぜか)池部は高峰にプロポーズする。
この人こそ自分の相手だと確信する高峰・・・
かなり要約したけどこんな話。
なぜ「朝の波紋」なのかが謎(笑。
池部に「男のを心配するのは義務なのか?愛なのか?」と問われハットするのだがそこで高峰がなんだかわからないけど目覚めて行って、「自分以外の世界も広いのねぇ・・」みたいなふうに考える?のかなんだかわからなかった。
岡田英二は一生懸命彼女にプロポーズするのだが、池部のほうがどう良かったのか
??
女性不信なのだという池部が高峰に結婚を申し込み、高峰も自分は結婚など考えてもいないと母に言ってたのにキャリアウーマンの道を捨ててまで池部と一緒になりたいと思ったのは池部の優しさ(結核の同僚のために薬を買い付けたりする・・など)なのか??
そうそう、池部の会社の社長役で高田稔が出演している。
出演者は豪華だけれど、例えば上原謙とか吉川満子なんかはあえて出演させるために話を作ったような・・・なんだか話がつながらない?物語でがっくり。