日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

海の純情   1956年 日活

監督 鈴木清太郎鈴木清順) 脚本 田辺朝己 眞弓典正

出演 春日八郎 高田敏江 高友子 小田切みき 明美京子 小林重四郎 

 

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50分に満たない映画、しかも春日八郎の歌が随所挿入されている。

だけれどうまーくまとまっている捕鯨船に乗る船乗りと恋する4人に娘のコメディ映画。今は無き大洋漁業㈱が協力している。

私が小学生の頃の給食のメニューにはクジラの竜田揚げがあった。

またクジラのベーコンが普通に売られていてもっぱらお酒のおつまみ?みたいなものだったけれど塩気がきいて子供が食べてもおいしかった。ほとんどクジラの脂肪だったが(笑。

それがふと気が付くと外国の圧力により商業捕鯨がなくなった(だよね?)。

牛や豚の代わりのたんぱく源だったクジラだが、欧米+オーストラリアの言う事には逆らえず、とうとうと幻の高級魚になってしまった(笑。

去年は秋刀魚も数回食べただけでしかもほそーい秋刀魚だった。冷凍のひらきのほうが大きくてよく食べた。これからは秋刀魚一匹100円!とかでは買えないのだろう。

 

この映画、鈴木清順がまだ鈴木清太郎で監督したもの。

捕鯨船にのる船乗り、春日八郎は船長でクジラの射撃主の娘、高田敏江と将来は一緒になりたいと思っている。しかし春日はハンサムなので街の芸者、飲み屋の女、そして北洋漁業本社部長の娘に惚れられている。

 

船長は先の捕鯨で射撃があたらず、船員に当たり散らす。会社が開いた宴会に来る芸者にからむと、その芸者が着物を脱いでいく・・・となぜか柔道着を着ており酔った船員を投げ飛ばす・・・みたいなギャグがある。

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酔客を投げ飛ばし、襖が人型にあいているところから撮ったショット(笑

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飲み屋の女 小田切みき

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柔道芸者(笑、鈴菊の明美京子

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北洋漁業部長の娘 高友子

結局、春日八郎は高田敏江と結ばれるのだ。
たあいない話だけれど、50分でまとめるのって凄い。

 

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高田敏江 若い