出演 山崎努 西村晃 加藤大介 久保明 団玲子 久保菜穂子 佐田豊
土屋嘉男
悪の紋章より何倍もおもしろい映画。
金庫破りの4人組、ボスの山崎努以下、狂暴で12年服役した西村晃、若い久保明、運転した加藤大介。
盗った4000万円をめぐって一人ずついなくなっていくミステリーサスペンス。お互いの心理を描いていて飽きずに見れた。
山崎努の愛人、団玲子はクールであまり喋らない大人の女を演じていてそれまでの私のイメージと違いとても美人にとられている(笑。
ボスの山崎努は奪った金を均等に分けようというが、その代わり半年間は地下の金庫に入れておく。すぐ派手に使うと警察に目をつけられるからという。
納得した4人だが、加藤大介が社長の愛人で銀座でバーを開きたい久保菜穂子をくどき、バーの開業資金の調達のためにお金をもらいたいとやってくる。
山崎の家では(カモフラージュのために不動産屋をしている)西村、久保明両名に金庫破りをして捕まった一味の新聞記事を読ませる。そこにはお金の分配として運転手役が一番少なかったことが書いてあり、加藤大介もただ運転をしただけであり、西村たちも加藤の取り分が多いんじゃないかと言い出す。
そこへ加藤が現れ、金が欲しいというと山崎は僕は構わないが、西村にも聞け・・・という。
西村も承諾してふたりで地下の金庫室へ行くが、そこで西村は加藤の首を絞め気絶させる。そして山崎、久保明を呼び、ふたりで気絶した加藤の首をロープで絞めるように言って殺す。これで3人が共犯になった訳だが、山崎はいざとなったら愛人の団玲子に有利な証言をしてもらうから大丈夫だと思っている。
若い久保明が死体を埋めるために地下に掘った穴の土運びをするが、手伝った団玲子の思わせぶりな態度でふたりは関係をもち、久保が分け前をもらって二人で逃げようと提案する。山崎は団玲子がうまくやったと褒め、西村を呼んで金をつめて階段を上がってくる久保を突き落として殺害してしまう。
久保明の死体を車のトランクへいれ、車ごと海岸から落とすふたり。
これ模型の車じゃなくてなんと本物!お金かけてます(笑。
ふたりになった山崎と西村。西村は団玲子を500万円でくれという。
山崎が外出中に西村が現れ襲おうとするが団は拒否。そこで西村は山崎が500万円でお前を売ったのだという・・・力が抜けて団玲子はそのまま西村と関係。
そこへ山崎が帰ってくる。山崎は西村を毒殺しようと容器の中が二つに分かれていてキャップをひねると別々の液体が2種類同じ容器からでるという水筒を買ってくる。
毒を混ぜたウィスキーと混ぜていないものを水筒にいれ、西村と別れるから最後に乾杯するのだという山崎に疑惑の目を向ける団玲子。
山崎が西村にカバンは持ってきたか?と聞くといや、ジュラルミンケーズのまま持って行くという・・・そこで西村が自分を殺そうとしているのに気づく。
山分けするつもりならジュラルミンケースなど外でもって歩けるわけがないのだ。
そこで山崎は地下室で金を取り出そうとしている西村を金庫に押し込めて圧死させる。
団玲子と二人きりになった。乾杯しようとウィスキーを注ぐ。チーズがあっただろうと気をそらし、山崎は団玲子へのグラスには毒入りのウィスキーを注ぐのだ。
飲もうとした瞬間に警官が現れドキっとするふたり。山崎の営む不動産屋を介して家を買った人間が会社のカネを使い込みそのことを警視庁で話してくれと言いに来ただけだったが、その間、団玲子はコップを取り換えるのだ。
戻ってきた山崎と乾杯する・・・口にしたあと、山崎は悶絶・・・そして息絶えた。
この時に息絶えた山崎の顔がジュラルミンケースに写るショットが良い。
翌日、加藤が500万円を用意したと久保菜穂子を不動産屋へ呼び出し、コーヒーの毒を入れて殺害。
地下に西村、山崎、そして久保菜穂子の死体を並べ火を放つ。
完全犯罪かと思いきや、焼死体は金歯をいれていたが、ここの奥さんには金歯はなかったと証言する警官・・・
団玲子が海岸を歩いている・・・その後からふたりの刑事・・・