日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

流転の王妃  1960年 大映

監督 田中絹代 脚本 和田夏十 原作 愛新覚羅浩

出演 京マチ子 船越英二 沢村貞子 金田一敦子 東山千栄子 水戸光子

   三津田健 出雲八重子 笠智衆 江波杏子

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アマゾンより

 

愛新覚羅浩の自伝を映画化。脚本は和田夏十だし、監督は田中絹代

カメラワークがなかなかよかったし、出演者も豪華版。やっぱり監督のおかげか。

 

基本、満州のことをよく知っていないとこの映画の真の意味はわからないだろう・・・と思える。

この映画が公開当時は満州から帰った人たちがたくさんまだ生きていたのだろう。

天城山で彼女の娘、彗生が同じ大学の男とピストル自殺したことは知っていたので主にこのことかと思ったが、浩の独身時代から結婚、そして満州での生活と夫と別れ別れになり苦難の末日本へ帰ったことがメイン。

京マチ子の美しさ爆発です。

 

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満州の子供たちと

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船越英二

なんと娘の葬儀に女学生役の江波杏子がいた

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脚本(映画)では長女の彗生を連れて逃げたが、実際は次女を連れていたというし、彗生はその時日本で暮らしていたという。

途中、本物の中国人俳優?が中国語で話す場面が結構あるが、なぜか字幕がなくて何を言っているのかわからなかった(笑。

京マチ子船越英二も中国語のセリフがあるが発音がうまかった。