日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

すぐそこにある遭難事故 奥多摩山岳救助隊員からの警鐘 金 邦夫  2015年東京新聞

やっと図書館がオープンして借りてきた4冊のうちの一冊。

以下、山の不可思議事件簿 上村信太郎

   山の怪異譚 山のa怪と民族研究会 編

   山岳遭難の傷痕  羽根田 治  山と渓谷社

 

まず、私は山登りの経験はない。だけれど動画で山の事故を知って興味を持った。

それに日帰りの低山登山くらいなら前から行ってみたいと思っていた。

登山ほどではないが、ツアーで歩いて回る富士山近辺の自然道などは数回の経験がある。ただひたすら歩くのは好きなので(笑、奥多摩あたりなら行ってみたい・・・が

 

この著者は山岳救助隊員となって奥多摩に赴任した人があまりにも遭難が多いので退職後その事故と救助のことをまとめたものだ。

そもそも、トラバースとかコルとか尾根とかなんだかんだの山用語はさっぱりわからない私だ。地図も表示されて現場に×印なんかも載っているのだが、いまいちピントこなかったのはやはり山登りの経験が全くないからだろう。

だが、事故の悲惨さ、大変さは十分わかる。

100メートル落ちれば劔でも奥多摩でも同じ・・と彼は言う。

そりゃそうだ!だけれどなぜか谷川岳とかのほうが本格的で奥多摩は容易な感じがするのが普通の人の感覚です・・。

 

ただ私はその中でも一番印象に残ったのは、避難小屋を拠点とした物取りの男の話だった((;^_^A。

狙ったは単独で山歩きをしていた80代男性・・・登山の途中、男と知り合ったその男性は一緒に頂上に登った。その帰り、突然男が持っていた杖を振り回し、「気にくわねぇんだよなぁ~」と言いながら男性に襲い掛かったという(男の機嫌を損なうことなどしなかったので)ビックリした男性が持っていたお金、6000円を男に渡すと男は黙って受け取ったがまだ襲ってくるので崖下へ避難した・・・だが男は上から大き目な石を男性めがけて落とし、かろうじて避けた男性にそれでも石を投げ続けたので男性はそれを避けられる場所までなんとか移動した。しばらくたって男の気配がなくなったので上を見るともう男はいなかった・・。男性のリュックの中からも貴重品が奪われていた。

 

もう一つは、70代男性がやはり単独で避難小屋へ一泊。その小屋にはすでに先客(男)がいたが大した会話もなく、その夜は寝た。翌朝、男性が6時半頃小屋を後にするときにまだいた男に「お先に」といって出発した・・・すると突然男が男性の後ろから持っていた鉈の柄で頭を殴打してきた。逃げ惑う男性だがさらに殴打が続く。お金1万2千円?くらいを渡して命からがら逃げた・・・という話。

 

暫く警戒を続けていたある日、その避難小屋へ続く道を歩く一人の男の姿があった。

山登りするには軽装だし、被害者から聞き取った男の年恰好もピッタリだったので職務質問するとやはりその男だった。その男はこれからまたあの避難小屋へ行って強盗をするつもりだったらしい。。。男には懲役10年の判決が下ったが、(2012年 当時)もうすぐ出てくるから気を付けろとある。

 

山小屋にこんな男がいたら怖い!それがもし(年齢関係なく)女性単独だったらどうなるのだ??

これは山登りではないが、昔、比叡山山中で暮らしていた男に千葉から卒業旅行で一人旅をしていた女子大生が襲われ殺された事件を思い出す・・・。

 

私が行くジムは線路際にあり、もちろん人も通るがそんなに多くの人が通る道ではない。特に日曜、日が沈む・・・くらいな時間帯に一瞬、誰~もいない時があって

こんなところで変な人に襲われたら怖い・・・と思うくらいだから山の中で襲われるなんて想像を絶する(笑。

群馬のめがね橋へ行った時に今は使われ亡くなった廃鉄道を歩いた。観光客はほぼ歩くそのトンネル内を歩いていたら、前にも後ろにも人がいない瞬間があって・・・恐怖だった(笑。

 

山の不可思議事件簿は ネットで読める記事ばかりだった。

 

山の怪異譚 味わい深い話の短編で久しぶりに西丸震哉氏のエッセイを読んだ。

      新田次郎氏のエッセイがあって彼が富士山頂で勤務していた時の話を載せ   

      ていた。

 

山岳遭難の傷痕 日本で起きた十大事故を検証していて、最初の話はなんと大正3年に 起きた学校での集団登山での話だった。十分怖い。

 

以上、学んだこと   1.道を間違ったと思ったら必ず元の場所へ戻る。

           2.道に迷っても沢へ降りてはいけない。その先は滝になる。

           3.単独での山登りは危険。

           4.ペースが落ちるのは疲れている証拠。無理なら引き返せ。

           5.必ず家族(など)に正確な登山コースを知らせて出かける

              

山登りはおろか、ハイキング程度でも怖くなる・・・やっぱり街歩きにしておこうと思った(笑。