監督 市川崑 脚本 舘岡謙之助 原作 小島政二政
出演 上原謙 山根寿子 高峰秀子 堀雄二 大日方伝 吉川満子 河村黎吉
なんとデコちゃん出演、そんなことならもっと早くみるべきだった・・・が!
が!
やたらと長いだけの映画だった(笑。
なんと、クレジットにあの石井ふく子がダンサーとして登場・・なのだが、いったい誰が石井ふく子だったのかはわからなかった(笑。
市川崑のことはデコちゃんのエッセイで、成城の家に市川崑が居候していたことがあり、また東京オリンピックという記録映画を市川崑が監督したらある政治家がこきおろし、それをデコちゃんが堂々と擁護したことの顛末は斎藤明美氏のエッセイで知っていた。そして高峰秀子から伝言がありますというと市川崑はエリを正した・・・のだ。
ただ市川崑監督の映画にデコちゃんが出ているものは見たことがなかった。
そしてダンサー役として出ている石井ふく子のことはデコちゃんが書いた脚本(石井ふく子の母をモデルにした作品)「忍ばずの女」も読んだので女優をしていたことも記憶にあった。その3人の名前をこの映画で見たことは大発見だ(笑。
物語は大阪の建設会社社長の息子、上原謙は東京で会社勤めをしている。大阪には父の知人でやはり事業を手広くやっている会社社長の令嬢、高峰秀子がいて彼女は上原謙にぞっこん。東京へ来た彼女が上原の会社へ電話するが上原は今の下宿にはいないと彼女の訪問を断る。上原はデコちゃんの訪問を怖れ、下宿へ帰れなくなったので急遽、下宿を探し、行った先が田園調布のお屋敷。そこに住む吉川満子、山根寿子母子と出会う。
上原は山根寿子に一目ぼれ・・・そこから面倒くさい物語に発展してとにかく長いのよ、この映画(笑。
この映画、デコちゃんがいかに頭が小さい八頭身美人だったかがよーくわかる。
さらにデコちゃん、洋装が山根寿子とは大違いに似合うのだ。
デコちゃんは大阪のわがままなお嬢さん役で上原が好きで好きで仕方がない。
この映画の題名、三百六十五夜って、映画の最初の頃に上原を追うデコちゃんがこう言う。
「まぁ一年待っててごらん、365日あるんや」
デコちゃん、当時23,4歳だと思うけれど、気の強い女性をよく演じていた。
ただ、高峰三枝子のほうがこういう役にははまり役だなと思ったけれど(デコちゃん、可愛すぎる 笑)すでに高峰三枝子は30歳くらいだから無理だろう。
不思議なのは上原謙の大学時代の友人で敵対関係にある悪役を演じた堀雄二って人は殆どの場面ででづっぱりなのにキャスト順は下で、それも数名一緒の名前の中の一番目にあったこと。なかなかの男前なんだけどね。
デコちゃんの洋装はやっぱり最高!
ところで一の宮あつ子が山根寿子の家の女中として登場する。数年前にBS12かなにかで
池内淳子主演のテレビドラマ「女とみそ汁」に池内の芸者置屋にいる芸者のひとりとして出演していて、若い芸者役の長山藍子からおばさん、おばさんと呼ばれてしまうのだがこの人、古い邦画を見るようになってちょくちょくみる。脇役だけれど、なんだか色気のある確かに芸者役なんて杉浦春子より随分美人だからピッタリだと思う。
この映画では、監督のギャグだろうか、ウィンクのような素振りを上原にする場面がある。顔が勝手に動いてしまう?ようなのだが、それがウィンクに見えるという演技か?
惹かれあう上原と山根がなかなか結ばれない、当時の愛染かつらとか君の名は系の物語でした♪ 実は途中、しばしば寝落ちしてしまいました(;'∀')