日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

雷電 前編・続編 1959年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 中川信夫 杉本彰 原作 尾崎士郎

出演 宇津井健 北沢典子 坂東好太郎 池内淳子 沼田曜一 御木本伸介

   国方伝

 

アマゾンプライムで無料視聴。製作はもちろん大蔵貢。昭和34年度芸術祭に参加した作品なので大蔵臭はかなり薄められているが、それでもお殿様や親分に狙われるづける北沢典子。さらに池内淳子も偽の手紙で呼び出され、あわやのところで思わず刃物で切り付けて殺してしまうのだ・・・。男から嫌がる女の帯をもってクルクル脱がされていく・・・というシーンは芸術祭参加だからない!(笑。

 

そもそも続編ありきで作られたらしく、前編は続きで終わってしまう。ただ一作で作れなかったのかは疑問が残る。なんだか話がいっぱいあるので興味がある人は見てください。(私は途中で何度か寝た 笑)

大蔵貢がいなくなった後の純粋な文芸作品だという「かぁちゃん」もそうだったが、中川信夫という人、泣かせる場面とか感動させる場面がしつこく長い。基本的に時代劇だから切ったはったの演出は実際切り捨てるところは見せず、なかなかスピーディーで良かったのに♪。

そして一か所、見ていてツライ・・・カメラワーク・・・。殿様のところへ出場を禁止された宇津井健のために訪れた沼田曜一と座敷の上段に座る殿様とのやり取り・・・セリフのたびに交互に殿様、沼田曜一を写すためにカメラが右、左と振るのだ。なんだか素人っぽい。

 

信州の浅間山の噴火から話が始まり、ひょんなことで助けた村の娘、北沢典子と庄屋にやっかいになりながら相撲に精進する宇津井健の出世物語+行き違い、すれ違い、スポ根、可愛いので色々な男性から目を付けられる北沢典子の危機がメイン。

 

で、結局宇津井健と結ばれるんだよね?がまさかの展開であっけなく終わる。

 

国方伝が前編・続編に名前があるが、いったいどこで出ていたのか最後までわからなかった。役名からお相撲さんらしいのだが。

 

 お相撲さんでも単に太っている人を使っているわけではなく、江戸時代の相撲取り?らしくだらしなく太ってはいない。(相撲部屋の協力もあったのか)宇津井健も着物の時は多少膨らませていたのかもしれないが、身長がある人なのと結構たくましい肉体が良かった(と、女 大蔵貢のような感想でした (;'∀'))

 

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ヤフオクより