日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

亡霊怪猫屋敷  1958年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 石川義寛 藤島五郎

出演 細川俊夫 国方伝 

 

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アマゾンより

 

大蔵貢の怪談もの。大蔵貢の新東宝映画って、一人かせいぜい二人の顔の売れている俳優、女優をつかってその他出演者は知らない人ばかり・・・そこがねぇ・・・

 

冒頭はお化け映画らしく結構怖かった。子供がみたらもっと怖いのだろうと思う。

小学生の頃、夏になると怪談映画がテレビでよくやっていてあの小さいブラウン管のテレビでみてトイレ行けなかった。今見たら???だけど。

 

大学?の研究室に停電?の夜、ひとり残る細川俊夫・・・・その彼の回想から始まる。

出たしは良かったが、とにかくその他の人達の顔つきが3流系(すいません)。

 

妻の結核療養のため、6年前、彼は妻の故郷で医院を開業するのだ。その屋敷でおこる数々の出来事・・・寺の和尚の話を聞きにいくと、その屋敷にまつわる話となる。

そして江戸?時代へ・・・・

 

その屋敷に住む武家が、碁の相手を殺害し、嘆き悲しむその盲目の母も乱暴し(これ大蔵系)母は自害。死ぬ前に飼い猫に恨みをはらすように言い・・・

 

この時の母役の女優さん。歯はおはぐろだし、眉もそりしっかり武家の妻女なのだが、

なんだかやけに色っぽくて(笑、さすが大蔵貢(?)

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宮田文子という人

 

武家の家で女中奉公をしているのが北沢典子。なんと彼女もその男の手にかかってしまうのだが、その男の息子は彼女を妻にしようと思ってたりして(え)。

なんかメンドくさい話になる。

 

殺された家の下働きが前にも書いた国方伝。6年前に「恋文」で準主役級だった人なのに、その後の新東宝ではねぇ。やはり監督だった田中絹代を激怒させたのがいけなかったのだろうか、その後田中絹代は4本の映画を撮ったけれど全く出演していない。

そうこうしているうちに太って?しまい、大蔵貢の新東宝でチョイ役で出演。

もったいない。カッコよかったのに!

のが、延々と続き・・・

 

でまた現代に戻って細川俊夫登場・・・今はすっかり良くなった妻が明るくやってくる・・・みたいな(途中かなり端折ってます 笑)。

 

妻のために田舎へ行く汽車の中で

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細川俊夫

テンポがよかったのは中川信夫だからか。彼の泣かせようとか感動させようとかいう演出は疑問だが、普通の時代劇はなかなかおもしろい演出だ。(斬るところを見せない・・とか)

現代の時は白黒なんだけれど、時代が変わるとカラーになるのも斬新だったけれど

もう少し俳優陣にも気を配って欲しい新東宝なのです。・・・(無理か)。