日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

学生野郎と娘たち   1960年 日活

監督 中平康 脚本 山内久 原作 曾野綾子

出演 芦川いづみ 中原早苗 清水まゆみ 峯品子 伊藤孝雄 長門裕之 楠侑子

   千代侑子 佐々木すみ江 仲谷昇 清水将夫 岡田真澄 下元勉

 

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学園コメディかと思ったら、ネタバレだがいづみちゃんが自殺しちゃって終わる・・・。最初はコメディっぽく、いつも怒っているのが中原早苗。日活映画では他に吉行和子もプリプリ怒っているけど(笑。

 

アルバイトしなければやっていけない学生。新しい理事長の仲谷昇は大学は勉強するためにあるのだと言う。もうすでに就職するための大学であったことがうかがわせる。

授業料が4割上がることになる。女学生はそれでも反対運動をするがうまくいかない。

いづみちゃんは夜のクラブでバーテンとしてカウンターの中で働いていたが、ホステスとなるのだ。いづみちゃんにつきまとうそのクラブ経営者のドラ息子はいづみちゃんを騙して暴行してしまう。いづみちゃんはその後、夜のお付き合いをする女としてお金を稼ぐのだが、ある夜、大学でがり勉と呼ばれている秀才の伊藤孝雄と座敷でばったり会ってしまうのだ。彼らはお互い惹かれあっていたのだが。

 

伊藤孝雄の家も母子家庭で家計が苦しい。彼はもう卒業だが、就職試験に落ちてしまった。そこへ理事長からお呼びがかかる。なんとか就職口を見つけたい彼は喜んで仲谷を訪ねるが、仲谷は「君は頭が良いのだから東大の大学院へ進学しろ」と言うだけだった。それをいづみちゃんにいうと、いづみちゃんも大学院へ行ったほうが良いという。そしてお金を渡すのだ。彼女はまだ2年生だが、もう大学を辞めようと思っているのだ。

 

夜、いづみちゃんを暴行した男のアパートを訪ねると、その男は親の勧めで今度結婚するのだが、いづみちゃんとはこの部屋で関係を続けたいなどという。

いづみちゃんは、思わず彼の後頭部を何度も殴打し、その後自分はガス栓をひねって持ってきた大量の睡眠薬を飲んで自殺!

 

いづみちゃんには姉がいるのだが途中で無心にきたりする。それが佐々木すみ江だが、初めて佐々木すみ江のこんな姿を見た。

 

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佐々木すみ江芦川いづみ

いづみちゃんはショートカットだったがあまり似合わないと思った。