日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

解散式  1967年 東映

監督 深作欣二 脚本 松本功 山本英明 深作欣二

出演 鶴田浩二 渡辺文雄 金子信雄 渡辺美佐子 内田朝雄 宮園純子 

   丹羽哲郎 小松方正 二本柳寛

 

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ヤクザものだけれど、菅原文太系の人々はまだの時代でヤクザ映画専門の役者さんばかりでないのが良い(笑。

 

最後は泣けます((;'∀')。

利権を巡って殺人を犯した鶴田浩二が8年?7年?の懲役を終えて帰ってきた。

その間、組組織は解散し今は堅気の建設会社を経営している兄弟分の渡辺文雄、同じ組織のおじき、小松方正も建設会社の社長だ。

 

組が解散し行くところがなくなったチンピラ3人組の一人が「キューポラのある町」で吉永小百合の弟役の市川好朗。

 

鶴田に親分、二本柳寛を殺され、鶴田の出所後につけ狙う男が丹波哲郎。彼は鶴田に左腕を切り落とされている。

 

鶴田には女がいてそれが渡辺美佐子だが、訪ねてみると男の子がいた。それが自分の子供だと知った鶴田だが、渡辺は父親は死んだと言ってあるからこれ以上来ないでくれというのだった。

鶴田浩二の着流しが決まっている。

 

宮園純子というと私は「水戸黄門」の密偵からしか知らなかった。(おばさんだなぁと思った記憶)

この映画では鶴田を慕う男の妹役でヤクザ組織に騙されて逃げてくるが結局クスリ欲しさに組織に戻ってしまう女性を演じておりなかなかの美人だった。

 

現実世界で今度はコンビナート建設で邪魔な人間を消そうとする組織や一緒に利権でもうけようとする政治家が出てくる。

 

殺人を犯してまで利権を得ようとする渡辺文雄の元へ鶴田が行くが、渡辺は後を追ってきた市川好朗に刺されて殺される。

 

鶴田はドスを持って組織をつぶし、コンビナート建設を白紙にするのだと殺しに向かう。その最後は凄絶だ。

 

ただ、鶴田の願ったコンビナート建設を白紙にできたかどうかはわからにまま終わる。

ま、ヤクザ映画だからね。

 

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鶴田浩二