日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

怪談せむし男 1965年 東映

監督 佐藤肇 脚本 高岩肇

出演 西村晃 加藤武 楠侑子 江原真二郎 春川ますみ 鈴木光枝 葉山和子

 

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スカパーより

 

なんだか新東宝の怪奇ものみたいな映画(笑。西村晃がせむし男にはびっくりだったけど「散歩する霊柩車」を監督した佐藤肇監督絡みで出演したんでしょうか。

 

会社を経営していた夫は精神病院で亡くなり、妻の楠侑子は夫が唯一残したある屋敷を訪れる。そこには番人をしているというせむし男、西村晃がいた。

その後、義父である病院の雇われ院長をしている加藤武、加藤の下で働く江原真二郎

そして姪の葉山和子もやってくる。

 

その屋敷で起る数々の怪奇現象・・・せむし男の兄は戦前の男爵でこの屋敷に住んでいたがある女に狂っていた。その時軍人が男爵を地下の牢に投げ入れ、女を犯してしまう。その光景を見ながら男爵は弟のせむし男に仇をとってくれと言い死んでしまう。

 

この屋敷に入ったものは生きてはでられない。

 

殺される途中で女性の服を破いていくのは新東宝そのものだ(笑。

 

妻は義父にも言い寄られてしまったり、姪は江原真二郎に好意を寄せているが

江原は病院の経営者の娘と密会。しかしそのお嬢さん弓恵子も殺されてしまう。

この弓恵子という女優さん、私が子どもの頃よくテレビでみた人だが名前は知らなかった。懐かしい。どちらかというとわがままな役が多かった気がする。この映画でもお金持ちのおじょうさん役。wikiで彼女は潮万太郎の娘だとあった。ビックリ。

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弓恵子

葉山和子という楠侑子の姪役をやった女優さんはどうしているのかネットでも検索できない。

 

鈴木光枝という女優さんは私は寅さんで確か信州の田舎で一人暮らししているおばあさん役で記憶がある。この映画では霊媒師でまだ50歳前だったのにとってもおばあさんに見えた。寅さんの時とあまり変わらない感じだ。昭和・平成を代表する新劇女優さんで晩年は新劇界の重鎮だとある。

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鈴木光枝 男はつらいよより

 

せむし男の西村晃と楠侑子

 

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西村晃と楠侑子