日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

薔薇の標的 1980年 東映

監督 村川透 脚本 白坂依志夫 桂千穂

出演 舘ひろし 中島ゆたか 佐藤慶 今井健二 山西道広 峰竜太 内田良平

   本間優二 松田優作 沢たまき 沢田和美 ナンシー・チェニー

 

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東映チャンネルより

 

松田優作が友情出演とある。彼が超売れっ子だった時代。私は「探偵物語」が好きだったなぁ。友情出演といっても出番は短く、昔売れっ子だったロックシンガーが今は薬に溺れ、尾羽打ち枯らして舘ひろしが寛いでいる喫茶店へ出没し、音程の外れた歌をワンフレーズ歌って客にチップをもらうという場面。この映画の物語とは全く関係ない人物。

 

ナンシー・チェニーが沢たまきの経営する横浜のホテルのメイド役で登場。

彼女も確か「探偵物語」にでてた。

70年代後半から80年代は私も若く、ブイブイな時代(笑。

 

とある組から薬物と金との交換の仕事を受けた宏(舘ひろし)は弟分の明(峰竜太)とともに横浜の倉庫へ。ところが取引の最中に何者かに銃撃を受け、相手と撃ち合う形になってしまう。明は銃で撃たれて死亡、宏は命からがら運河へ飛び込み、何者かが去ったあとに死んだ明の元へ行くと警察に包囲されていた。

弟分ですぐ殺されてしまう明って峰竜太だったんだ。若くてわからなかった(笑。

 

逮捕された宏は4年刑務所で過ごし、29才になった。自分には誰かが金を出し、弁護士を付けてくれたが迎えにきた弁護士からは金の出どころは深追いするなとくぎをさされる。

 

その足で取引をもちかけ、自分をはめたヤクザの八木(山西道広)のいるキャバレーへ行き、痛めつける宏。

ヤクザ者の役で山西道広って「あぶない刑事」で港署の刑事じゃん・・・。

この映画の6年後に「あぶない刑事」の放映が始まるんだけど、この映画の山西道広は

かなり細かった。

八木にボスの井戸(今井健二)への復讐を伝えた宏はその後、八木の手下に追われるが

助けてくれたのが刑務所で一緒だった門田(内田良平)で、彼の逗留している横浜のホテルで門田は麻薬取引の現場から現金を強奪しようと宏に持ち掛ける。

情報の入手先は元麻薬捜査官の中尾(本間優二)。

 

その後、宏が横浜で見かけたのは恋人だった杏子だった。彼女はお金持ちの恋人ができたらしい。しかし杏子はまだ宏を愛しているというのだ。

すでに別の男がいる杏子に未練はない宏。

 

現金強奪の日、元麻薬取締官の中尾が警察として現場へ踏み込み、まんまと現金を奪うが、逃げる途中で中尾は撃たれて絶命。

本間優二なんだけど、セリフがうまかったりそうでもなかったりする。

 

門田と横浜駅で別れ、中尾の分け前をもって中尾の妻を訪ねる宏だったが先回りした八木一味に襲われてしまう。

 

その後・・・・ハラハラドキドキな展開。結構かっこいいハードボイルドだ。

 

ここで沢田和美がちょこちょこ登場するんだけど、彼女の女優デビュー作とある。

ただし、彼女の登場場面も映画の進行や筋には直接関係しない。無理やり脚本に加えた?感満載。

 

こういう髪型、こういう顔、当時のはやりだったなぁ。

 

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アマゾンより 沢田和美

その後、ロマンポルノに出演もしたらしいが95年くらいまでて消息不明だという。

結局、脱いだらいけないってことじゃないでしょうか。

一度脱ぐとそういう役しか来ない。脱いで長持ちした女優さんは数えるほどしかいないんだよね。

 

共同石油(懐かしい)のイメージガールや旭化成キャンペーンガールも務めたという。

 

今残っている人ですぐ思いつくのは宮崎美子かなぁ。彼女は息が長い。