日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

透明人間と蠅男  1957年 大映

監督 村山三男 脚本 高岩肇

出演 北原義郎 品川隆二 叶順子 伊沢一郎 中条静夫 浜口善博 毛利郁子

   見明凡太郎 鶴見丈二

スカパーより

蠅男といっても蠅になるわけじゃなくて蠅のように小さくなってブンブン飛び回れる?という微妙な設定。

先日亡くなった北原義郎主演。彼って長生きだったんだね。(93歳)

それにしても蠅って漢字を使っているタイトルに時代を感じた。これ書けって言われたら私は書けない(;'∀')。ハエの漢字どころか色々な漢字が書けない。

車のナビを使うと、それまで地図を頼りに行ったってことが信じられなくなる。ナビなしで知らない住宅街の一軒に行けって言われたら不安だろう。ナビなら目的地をセットすればいいだけだ。便利な世の中だけれど人間のなにかが失われていくような気がする。

 

飛行機内の密室で起こった殺人事件から、捜査に乗り出した警視庁の課長刑事の若林(北原義郎)。次々と不可解な殺人がおこる。

 

若林の友人で科学者の月岡(品川隆二)は、早川博士と共に宇宙線の研究途中で偶然みつけた透明光線を使い、実験しているが、透明になったあとにもとに戻る装置の開発にはまだ至っていない。

 

殺人の捜査線上にうかんだ楠木(伊沢一郎)は南方帰りだが、彼は戦時中に日本軍が開発した人間を小さくする薬を持って帰国。それを山田(中条静夫)に使わせて、戦地に自分を置き去りにした人間を殺させて復讐するが、山田は楠木の元を訪れてはその薬をもらって大した理由もなく殺人を犯す。とうとう捜査していた葉山刑事(浜口善博)まで手にかける。

早川博士が透明光線を開発したと知った楠木はその装置と設計図の強奪を山田に指揮するが山田は研究所に蠅男となって侵入し、早川博士と研究員の杉本(鶴見丈二)を殺しただけだった。

もういちど忍び込むが、山田は蠅男のまま薬品の中に落ち、全身やけどで死亡するが、

どうして少量の薬品で人間がやけどで死亡してしまうのか若林は首をひねる。

 

犯人逮捕のため、若林刑事は月岡に自分を透明人間にしてくれと頼むが、早川博士を殺された月岡は自ら透明人間となって捜査に協力する。

 

早川博士の娘役で叶順子が出演。途中で殺されてしまう葉山刑事役の俳優さんのセリフが下手だった(笑。

 

娘の叶順子まで透明人間になったりするが、取材にきた記者たちがそんなに驚かないのはなぜ?。透明人間から戻ることは当初不可能だったんだけど、品川隆二も叶順子も最後ではいとも簡単に戻っているのは私が何かを見落としたのか?

 

この映画でも昔の警視庁の屋上が撮影場所として使われているようだった。

 

アマゾンより