日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

第8監房  1956年 日活  

監督 阿部豊 脚本 白石五郎 原作 柴田錬三郎

出演 月丘夢路 三橋達也 河野秋武 三島謙 山岡久乃 植村謙二郎 芦田伸介

   黒田剛 宍戸錠 高品格 山田禅二

www.nikkatsu.com

 

衛星劇場より

 1956年の1月公開映画なので製作したのは前年の1955年だと思われる。

映像がよくないのは仕方ないか。

戦争に行った人たちがまだ現役でピンピンしてたであろうこの時代、物語も戦争中の出来事に絡んだもの。戦争によって人々の人生が狂わされた。

 

戦後、工務店を営んでいた高森(三橋達也)は金平組のマーケットの仕事を請け負ったが金を払ってもらえず、組の政という男を刺し逮捕されたが正当防衛が認められた。

しかし彼の工務店はつぶれてしまい、それから3年・・・。高森は金平組が取り仕切る街へ帰ってきた。彼は金平組の組長(植村謙二郎)にあの時のお金を払ってもらおうとするが組長は政の入院費やらなにやらでその金は相殺されているから払う気はないという・・・。高森は払うまであきらめないというがその帰り際、金平組が経営するクラブで、高森は見覚えのある女性をみた。彼女は金平組の組員ともめていたが高森が止めに入る。彼女は高森の戦争中の上官、黒田中尉の妻だった。

 

彼女、美智(月丘夢路)はルソン島で夫が戦死したと信じていたが、実は高森が黒田中尉が食料を独り占めしていると部下からきいて談判にいくが黒田中尉に銃を向けられ、逆に撃ち殺してしまったのだ。

戦後10年間、高森は黒田の遺品をもって彼の妻を探したが行方知れず。金平組の経営するクラブへ行って偶然にも巡り合えたのだ。

高森の上官射殺は当時のルソン島の状況から軍法会議にもかけられず、不問となり家族には戦死と伝えられていたし、事情を知る部下は彼の行為は正当防衛だというが高森は罪の意識にさいなまれるのだ。

 

美智に黒田の遺品を渡し、高森は黒田の本当の死因を伝えようとするがどうしても言えなかった・・・。

 

高森に刺された金平組の政(芦田伸介)は刑務所に入っていたが出所してきた。

政も美智にご執心だが、高森の存在を知った政は嫉妬にかられて高森を襲おうとするが

殴り合いの喧嘩となる。そこへ美智が駆けつけるが政は拳銃を取り出す。もみ合いの末政の手に会った拳銃は投げ出されたが、高森に最後のとどめとさそうと棒を振りかざす政を美智は落ちた拳銃で射殺。二人は逃げるが高森は捕まり、美智は金平組に拉致される。

 

警察署の第8監房へ収容された高森・・・(これが映画の題名になったんだね)。

そこには警察官となった当時の真相を知る戦時中の部下の西郷(三島謙)がいた。

 

メインな話以外で、警察に連れてこられるいろんな人達のシーンがあって飽きない。

会社の金を持ち逃げし、その金をおかまの娼婦に盗まれた男や無銭飲食の男、宗教の教祖さま・・・(笑。

 

美智は金森組の組長に橋から投げ落とされて結局死んでしまうのだが、高森は美智が病室で息絶える間際に告白するが告白し始めたと同時に美智が死んでしまうっていう(ネタバレですいません)シーンはなかなかよかった(^^♪

収監中の高森は重傷の美智のいる病院へ行くために警察官になっていた部下の西郷の協力で午前一時までに帰るという約束で警察署からでて病院へむかうのだが、これもドキドキだ。

ヤフオクより