日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

泥だらけのいのち 1963年 日活

監督 堀池清 脚本 馬場当

出演 山内賢 葉山良二 久保菜穂子 和泉雅子 天坊準 大塚周夫 信欣三

   山田禅二 市村博

 

アマゾンより

見ていくほどに疑問ばかりになる映画(笑。

 

沼津で白タクで稼いでいる次郎(山内賢)はそのシマのチンピラに白タク行為がみつかり車を壊されてしまう。普通なら怖くて何も言えないのだろうが、次郎は違った。

なんとそのチンピラが所属するヤクザの組へ行って、修理代を出せ!というのだ。

その塚田組の兄貴分で今は精神病院に入院している親分(信欣三)に代わって組を取り仕切る花田(葉山良二)はそんな無鉄砲な次郎に興味をもち、組に誘うが次郎はヤクザなんて興味もないとその誘いを断る。次郎には恋人で美容院に住み込みで働くみどり(和泉雅子)がいる。彼女はお金を貯めて次郎と将来を共にしようと働いているが、次郎のために壊れた車の修理にそのお金を使い、次郎をびっくりさせる。

 

花田は次郎のキップに惚れて、自分が修理代を払うというが衰退している組なのでお金はすぐに用意できないという。その道すがら花田は数人相手にひとり立ち向かい、古川の振りかざした短刀で古川に傷を負わせ、それが原因で懲役4年の刑で刑務所へ。

 

元々花田はパン屋の息子だったが、塚田組の組長の娘、光枝(久保菜穂子)に惚れてヤクザになった男だ。実は次郎も光枝のことが気になっていた。

花田がいなくなった組は森原組に勢力を奪われていき、塚田組組長が死ぬと残っていた組の者も森原組へ行ってしまう。そんなことを見ていられない次郎は光枝を助けようとするが、そんな次郎を寂しく見守るみどりがいる・・・。

 

光枝のお腹には花田の子が宿っており、その後光枝は男の子を産んだ。

組も壊滅し、光枝はバーに働きにでるがその間預けていた家で赤ちゃんが熱をだしたまま医者にも連れていかないことを知った次郎はこれから自分が赤ちゃんを預かるといって白タクの助手席に赤ちゃんを乗せて稼ぐのだ。(え???

っていうか10代くらいの若者がいくら光枝が好きだからって、赤ちゃん育てんの?(笑。そもそも次郎が白タクの運転手なんだけどその車ってどうやって手に入れたの?

 

一方、古川はひとりになった光枝を狙って家へ押しかけ、赤ちゃんを取り上げて手下に預けてそれと引き換えに光枝をなんとかしようと襲っているところへ次郎が現れて

古川と乱闘。近くに会った亡き組長の杖で古川を殴ると古川は死んでしまった・・・。

警察へ行くことを拒んだ次郎はその足で赤ちゃんを取り戻し、そのまま東京へ・・・

え?赤ちゃんも???

 

それから4年・・・東京タワーにいる父と幼子。それが次郎と4歳になった太郎だった。

光枝はあれから花田の実家で花田の母と同居していた。

ここでやたらと「ウチキパン」がでてくるんだけど、沼津あたりにもあったのか?とネットで調べるがやっぱり「ウチキパン」は横浜にしかなくてあれ、なんの宣伝なんだろう。ウチキパンが多少のお金をあの映画に出したのだろうか・・・。

 

花田の懲役ももう終わる。出所の二日前に次郎が現れた。太郎からパパと呼ばれる次郎・・・そして太郎に光枝がママだからママと呼べという次郎・・・。

東京では浅草?あたりの組にやっかいになっていた次郎だ(なんで東京のヤクザをしっているのだ?次郎!!笑)

 

そしてひとり姿を消す次郎だった。

 

なんかね、最初のうちは良かったんだけどね。それに映画.COMでのあらすじも違って

次郎がヤクザになる(それも入れ墨も彫る)。だが映画ではヤクザにはなってない。

監督が話を変えたのか?疑問だらけの物語になっていました。

肝心の葉山良二は刑務所に入ると出番もなく残念。

和泉雅子も途中で田舎へ帰ってしまう。

 

アマゾンより