日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

続 南の風  1942年 松竹

監督 吉村公三郎 脚本 池田忠雄 原作 獅子文六

出演 佐分利信 高峰三枝子 笠智衆 水戸光子 葛城文子 斎藤達雄 河村黎吉

   文谷千代子 日守新一 飯田蝶子

 

笠智衆佐分利信

南の風の続編なんだけど、全編を見なかった、あるいは忘れた人のために映画冒頭

それまでのあらすじがでてくる。

記事に書いたあらすじとなんだか違っていた(;^_^A。

西郷隆盛の遺児を探すわけではなくてカンボジア西郷隆盛の遺児がいて彼らが日本にやってくるのだった(え)

 

六郎太が新興宗教を広めるために教会を建設し始めるが瑞枝は心配のあまり六郎太の母(葛城文子)を呼び出して事の事情を話すも、母は全ての財産は六郎太に渡してしまったし瑞枝とは結婚させられないと思っているのでこれ以上六郎太の心配をしないでくれと言われてしまった瑞枝・・・。

 

一方六郎太と重助はカンボジアから来たカンボジア人(斉藤達雄)と彼のいう西郷隆盛の遺児と会いに神戸へ行く。

ところが・・・そこで西郷隆盛の年齢と遺児だという男の年令が合わず、どうもウソらしいとわかる。さらに重助の言う砂金の川というのは重助がマラリアでうなされた時の夢で川はあるが砂金などないことが判明(笑。六郎太に迷惑をかけた重助はひどく落ち込むが大金を使った六郎太は飄々をしている・・のがさすがのお金持ち?

 

せっかく神戸まで来たので六郎太は重助を誘い九州を旅することに。

天草へ渡ったふたりの前に現れたのは重助が恋こがれているお玉(水戸光子)だった!

彼女は5年前に日本に帰り、今は洒落た洋館にすんでいる。彼女の家へ行くと外国人男性の写真が壁に飾ってあり、聞けば年の離れた夫だが亡くなったという。

重助はショックだが、六郎太がもうご主人もいないのだからと過去に本当に好きだった人を尋ねるとなんと六郎太本人だとわかる・・・。衝撃をうけるも重助には言わず

そのまま二人は船に乗る。

 

洋館に住む水戸光子

東京では瑞枝の元に六郎太の母から呼び出しが・・。六郎太が行方不明なので探して欲しいという。結婚に反対な母と六郎太の妹だったが、今は瑞枝のために麹町にある家を瑞枝の名義にしたという・・(え???。多分鹿児島あたりにいるのではと鹿児島から心配ででてきた伯父(斉藤達雄)と共に旅立つ。瑞枝は占い師にみてもらうと南にいるというので鹿児島より南はどこですか?と伯父に尋ねるのだ。

 

そこでこんな字幕が

 

 

瑞枝は六郎太を探すためにはどんなところへも行くと元気いっぱいに宣言する。

 

船に乗った六郎太と重助。六郎太はこのまま南洋に行こうと明るく言うのだった・・・

 

佐分利信

て、前編、続編って必要ある?なにも分けなくても一本にまとまる映画だと思うんだけど(笑。へんなギャグで笑わせようとするシーンが長くて(カンボジア人になった斎藤達雄とか)続編まで見るといろんなシーンをカットすれば一本で完結できると思う。

話自体は面白いんだからなんとかならなかったのか、残念♪

 

なんだかんだいって美しい高峰三枝子