日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

蜂の巣の子供たち  1948年 東宝(蜂の巣映画)

監督 清水宏 脚本 清水宏

出演 岩波大介 夏木絢子 御庄正一 久保田晋一郎 千葉義勝 岩本豊

   中村貞雄 平良喜代志 砧由夫 三原弘之 川西清

 

衛星劇場より

なんとオールロケ!子供たちは皆戦災孤児清水宏が面倒をみている子供の中から選んだという。大人3人も素人でその後の片足のない御庄正一は3本?くらい清水宏の映画に出演したが、復員兵役の岩波大介という人と女性の夏木絢子はその後も出演作はなさそうで不明。

 

映画冒頭、「この子供たちに見覚えはありませんか」とでてショックを受けた。

 

下関駅にたむろする戦災孤児(映画では戦災児とある)はやってきた汽車が復員兵を乗せる汽車だと知ってがっかりする。彼らでもお国のために戦った兵隊さんからモノはかっぱらえない。

復員兵の島村(岩波大介)は列車に乗らず、駅をでてタバコを吸っている。孤児の子供たちにパンを与えるがそのパンは元締めと呼ばれる片足の男(御庄正一)に渡している。その男は食べかけでないそのパンを道行く人に売ろうと声をかけている。

戦後の食糧難の凄さ・・・(;^_^A

島村は感化院の出身で帰るところといったら四国のみかへりの塔だけなのだ。

同じ駅に弓子(夏木絢子)がいて彼女は知り合い?兄弟?に手紙を出したが、(なんと駅から)

宛先不明で戻ってきた・・

 

この映画は昔見たことがあったが、記憶とかなり違っていた。

 

海を見ると亡き母親を思い出す男の子が頼んで連れていってもらった山頂・・・そこからは海が見えるのだが彼は途中で死んでいて・・・これは映画だと思いつつも思わず涙。

 

破壊された街が痛々しい。

 

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