日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

噂の男 1948年 松竹

監督 佐々木康 脚本 新藤兼人

出演 佐野周二 笠智衆 小宮礼子 村上冬樹 山口勇 逢初夢子 水島光代

   淡島みどり 三井弘次

 

噂の男という題名からなぜか成瀬巳喜男の噂の娘が浮かんだ。噂の娘はふたりとも噂なのか、それとも姉妹、どちらか一人のことなのかいまいち不明ですが、この作品の噂の男は佐野周二、ただひとりのわかりやすさw。作品中、いろいろな人から噂されるが全て良い噂なのだ。

 

湯沢の炭鉱に男がぶらりとやってきた。上野からの汽車で切符を失くして運賃の3倍を払えと車掌(神田隆)から言われ、困っている老婆に自分のキップを譲ったりする男。

当時の神田隆、すご~く細かったw。

そこに居合わせた娘は炭鉱の所長の娘で医者となって故郷へ帰ってきた。

 

炭鉱工員として面接に挑んだ松崎(佐野周二)は保証人がおらず、厚顔にも面接した所長、藤森(笠智衆)の名前を保証人として書いたりする。

松崎の働きぶりで所属する班は好成績を残し、炭鉱で働く女たちは松崎に注目する。

一方、炭鉱で医師として働きだした藤森の娘、眞砂子(小宮礼子)は家に挨拶にきた松崎をみてあの時の汽車の人だと父に嬉しそうに報告する。

 

炭鉱の寮で同じ部屋の男から松崎が探している春枝(逢初夢子)が酒場で働いていると聞き、早速「鈴蘭亭」という酒場へ行くと、炭鉱へ支給される物資を横流ししているらしい安田(村上冬樹)と労働者の顔役、まだらの権(山口勇)が権の妹、春枝を安田の妾にするために春枝を説得している。

その後、毎晩鈴蘭亭へ通う松崎。春枝と松崎の仲が謎で面白い。

 

眞砂子は松崎に惹かれていくが、ある晩夜な夜な松崎が鈴蘭亭という酒場を訪れていると知り、密かに後をつけると、酒場から松崎と女がでてきた。

松崎はその女、春枝に妹を妾にしようとしている兄から逃げるには東京へ行けと言うが、春枝はひとりでは逃げられないと言う。そこで松崎は彼女と一緒に東京へ行く・・という話を聞いてしまった春枝は、その後、松崎を見損なったと責めるが松崎は何も言わない。彼女の「どうして言い訳しないの?」という女ごころにホロリ(笑。

言い訳してくれればまだ彼女だって色々訊いたり、言えたりするのに(;^_^A。

 

松崎は炭鉱の老工に春枝と自分の関係を言ってあるのだ。春枝の夫は戦地で松崎と一緒であった。しかし負傷した松崎を助けようとしたところを銃撃され戦死してしまった。

松崎は戦後、残された春枝という妻の行く末を案じてこの町へやってきたという。

 

まだらの権とその仲間(三井弘次)達と安田は横領した物資を運び出そうと廃屋で作業をしている。そこへ松崎が割って入り、ことごとく相手を倒す。

最後にまだらの権との一騎打ちとなり、死闘の末、松崎は阻止することができた。

倒れた兄、まだらの権に駆け寄る春枝に妹の気持ちを知り更生を誓うのだ。

 

その後、一生懸命働く工員。って、まだらの権は逮捕されないの?(笑。

松崎も炭鉱に残り、所長の片腕として働くことになった。

めでたし☆

古い女優さんたち 逢初夢子

逢初夢子・佐野周二

鈴蘭亭の女給 淡島みどり

淡島みどり・佐野周二

眞砂子役の小宮礼子

小宮礼子

小宮礼子・佐野周二

 

 

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