演出 深町幸男 作 山田太一
出演 千葉真一 桃井かおり 佐野量子 坂上忍 三崎千恵子 中島唱子 なぎら健壱
連続10話で放映された作品。これもwikiに載っているだけあって千葉真一のダメ男ぶりが自然でよくできた作品です。彼って演技うまいんですね。イメージが肉体アクションだったので見直しました。ただ千葉真一がこの脚本を読んで「こんな魅力のない男は演じられない」と話したとか。いやホント、魅力のない魅力的な男だった!?
米村洋子(佐野量子)は銀行勤めで恋人の、結婚まで意識した同じ支店の同僚男性に裏切られ、さらに彼女だけ渋谷支店に転勤しないかと同支店の先輩、土屋多恵子(桃井かおり)から持ち掛けられる。多恵子は洋子のために自腹でフランス料理店に連れて行くがそこで多恵子はひとりで食事をする男性(千葉真一)のテーブルへ行き、「私のことを見ていたでしょう」と文句を言いに行く。それが多恵子と元プロ野球選手の関本慎作(千葉真一)との出会いだった。
びっくりして否定する関本。多恵子はなぜか我に返り、泣き出してしまう。
その後、彼は多恵子と洋子を車で多恵子のマンションへ送り届けるが多恵子が彼を部屋へ誘い、3人でコーヒーを飲む。多恵子の住むマンションは彼女が購入した物件ですでにローンも終わっていることを聞いて洋子は感心する。それに多恵子の部屋はセンスが良い。株式投資もしているようで洋子は彼女を尊敬してしまうのだ。その夜、関本は名前も明かさず、謎の男として部屋を後にする。
洋子は結局渋谷支店へ転勤することになった。
一方多恵子は謎の男を「女たらし」だと言いながらデートに行くと言い、洋子はビックリする。
多恵子は40近い自分を誘うなんてお金が目的なのか?と思いつつ、それでもデートを楽しんだ。彼が元プロ野球選手で関本慎作という名前であることはわかった。どうもレストランを経営しているようだったがまだハッキリしない。葉山マリーナのカフェで、関本から「カフェ経営なんかに興味はないか?」と訊かれ、彼女は内心「やっぱり・・」と思う。彼は自分が小金持ちの中年女だと知ってお金をひっぱろうとしていると思ったのだ。そして彼女は彼を怒らせるようなことを言ってしまい、彼は多恵子をおいて帰ってしまった。
自分の考えすぎだとわかるが時すでに遅し・・・。それに多恵子は関本の連絡先すら知らない。そこで104で聞いたり、元プロ野球選手だというので図書館で昔の新聞記事を探したり、スポーツ新聞社に電話したり、彼の居所を探そうとするがわからない。
104の電話番号案内に聞くとか、時代を感じます。今の人に104って言っても「渋谷109すか?もうないっすよ」って言われそうで怖い(笑。
多恵子から詐欺師だと言われた関本に抗議された彼女は後悔するが、今の時代、それがまた詐欺師の洗脳パターンじゃないの?と思ってしまいました。当時ならそんな風に否定されればそこまで考えずに信じましたが今は相手に疑われたら否定して突き放し、そこで悪いことを言ってしまったと思わせ・・・(考えすぎですか?)なんて想像してしまう。もう、詐欺多すぎ!
10話全てアップされてます。削除されないうちに視聴推奨します(笑。
この作品の良さを盛り上げているのが挿入される曲です。お話的にどーよ?と思うところも多々あるんですが、この曲によって全て許せます。
デンマーク語?かなにかなんで、なんて言っているのか全然わかりませんけど♪♪
千葉真一と桃井かおりが初めてデートした時に行った高速道路のトンネルの上にあったレストラン。立て替えられて今は普通のアパート?家のようですが場所は特定できました。小田原厚木道路の坂下トンネル上です。
1989年当時茶色い家屋がレストランだった。
2024年建物は建て替えられてますが、右後ろに見える家屋は同じようだ。
まだ隅田川テラスが言問橋あたりに存在していない時代。作品には湾岸工事の出稼ぎの男性(すまけい)も出演する回があります。そしてなんと!吾妻橋橋詰めにあるアサヒビールの本社及びうん〇ビルが建設途中のようで、舞台のテラス席の場面の時にたまに映ります。(1989年10月竣工)ドラマ放映されたのが1989年10月からですが、撮影はもっと前だと思うので確かにあの黄金色に輝く泡ジョッキとうん〇ビル建築途中です。
実際にあった喫茶店?で撮影。その後、隅田川歩道の改修工事によって撤去閉店