日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

紀の川 花の巻/文緒の巻 1966年 松竹

監督 中村登 脚本 久板栄二郎 原作 有吉佐和子

出演 司葉子 岩下志麻 田村高広 丹羽哲郎 東山千栄子 有川由紀 村瀬幸子

   沢村貞子 中野誠也 岩本多代 穂積隆信

岩下志麻司葉子

173分の超大作!明治・大正・昭和、素封家に嫁いだ女性のお話。名作です。映像や音楽も品があります。そして司葉子以外、花という女性の役は考えられません。昔見た時に印象的だったのは上の写真のシーン。男勝りでお転婆な長女の文緒が自転車に乗ってることに激怒して履物もはかずに外へ飛び出し、娘を家の中へ引っ張りこむ。

今回見て思わず見入ってしまったのが年老いて花が死にゆく過程のシーン。やはり年齢が関係しているんでしょうか。

この記事書くために調べてわかりましたが、これ花の巻・文緒の巻と付いてるんですよね。元々NHKでテレビドラマ化され、後、この映画を作ったとあります。知らなかった。ただ、テレビドラマでは南田洋子が花役で、司葉子と比べると名家の妻というイメージが沸かない。

岩下志麻のお腹の底から絞り出して泣き叫ぶ声は、この作品から学んだ?んでしょうか。ただ、私は演出がオーバーかなと思います。以来、彼女のセリフ回しや泣き方はいつもドスが効いてるイメージしかないのです。そして「極道の妻」になるw。

岩下志麻でいいなと思うのは、「鬼畜」と「疑惑」でしょうか。品の良さマックスが司葉子なら、冷たさマックスな演技は彼女で決まりです。

 

舞台となった和歌山県。花の生まれた久度山村も嫁入り先の六十谷、真砂町そして安産祈願の慈尊院など、実在するのでグーグルマップでしばし調査&鑑賞。映画冒頭、日が高いうちに出発した花が六十谷に着いた頃は日が暮れている描写がありましたが納得な距離でした。花の夫の敬策(田村高広)には真砂町に愛人(芸者?)を囲っているんですが、東京でも真砂町=二号さんの家があるところ・・なのでここは架空なのかと思いましたが、和歌山市中心部にあるんですね。花の長男が京都に住んでいる設定でしたが、関西には土地勘がない私はマップを見ていると面白くて時間ばかり経ってしまいました。さらに和歌山って上が大阪や奈良なんですね(;'∀')。