日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

喧嘩太郎 1960年 日活

監督 舛田利雄 脚本 松浦健郎 原作 源氏鶏太

出演 石原裕次郎 芦川いづみ 中原早苗 二谷英明 白木マリ 三津田健 

   東野英治郎 安部徹 内藤武敏 嵯峨善兵 河上信夫 芦田伸介

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このところ、なかやの旅日記というユーチューブ動画にドはまりしてしまってます。

なんと高校生。その彼が東京ー大阪まで徒歩で行く、さらには大阪から福岡まで徒歩で行く!という動画です。一日50キロ前後歩き続け、さすがの10代!おしゃべりはまだうまくないのですが、その素人感満載が好感もてる。それだけでもスゴイのに一日で85キロ歩く動画なんてのもある。おもわずチャンネル登録してしまった。

東京ー大阪間を歩いた時はまだ高校一年生だったそうです。私も歩くの好きなんですが

さすがに大阪ー福岡間たったの15日には(東京ー大阪はもなんと10日間)ビックリです。彼にはこの調子で色々なところへ歩いて行って欲しいです。まだ学生、しかも未成年なので行った先で宿に泊まるのはできないそうで、あらかじめ予定を立ててホテルを予約(親の承諾)していて、なんとしても予約したホテルまで歩かないといけないのはこっちもプレッシャー感じます。

 

1960年、日活も日本もイケイケドンドンな時代に突入した作品。裕次郎も細く、輝いております!って・・・これ2022年にすでに記事にしておりました(;^_^A。

しかし!全く記憶がない。

アマゾンプライムビデオより

ということであらすじは割愛しますが、裕次郎、今どき(1960年)の若者役でスカッとします!普段は悪役の柳瀬志郎は裕次郎の同僚。

それにしても当時の会社ってみんな机に座って仕事してるんですね。

(左端)柳瀬志郎

前にも書きましたが、映画冒頭、裕次郎の子供時代であの三浦和義が登場します。

おばさんの水の江滝子の口利きでしょう。

いづみちゃんは婦人警官ですが可愛すぎる。刑事役の二谷英明って必要だったのか謎でした。

石原裕次郎芦川いづみ

警察署をでるとお約束の三吉橋

スターホテルがみえる

 

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荷車の歌 1959年 新東宝

監督 山本薩男 脚本 依田義賢 原作 山代巴

出演 望月優子 三國連太郎 水戸光子 利根はる恵 奈良岡朋子 西村晃

   岸輝子 左幸子 左民子(左時枝)小笠原慶子 塚本信夫 矢野宣

   佐野浅夫 稲葉義男 浦辺粂子 戸田春子 小沢栄太郎 加藤鞆子

望月優子

明治から昭和にかけて、農村の女の一生を描いた2時間越えの作品。高峰秀子女の一生の作品に数本主演しているが、この役はまさに望月優子一択です。

 

白黒というのもあるかもしれませんが、三國連太郎がドンドン老けていくメークが当時から考えると迫力(というのか?)があって最後の最後のおじいさん感がすごかった。

 

三國連太郎望月優子

明治27年広島の山村。文字が読めると評判の郵便配達夫の茂吉(三國連太郎)と地主に奉公しているセキ(望月優子)は一緒になった。セキは結婚を反対された実家から勘当され、奉公先の主人(小沢栄太郎)からも追い出される。それでも茂吉の家へ行く。

今は貧乏暮らしだがプライドだけは高い姑(岸輝子)にも冷たくされるが、茂吉と荷車引きをして生活する。

そしてセキは出産。生まれたのが女の子でオト代と名付ける。オト代は3歳になっても歩くことができず、心配なセキはオト代を連れてお遍路旅をする。さすがにセキの遍路を姑も反対できず、彼女はその旅の最後にオト代が立って歩き始めたことに歓喜

次も女の子だったが、3度目の妊娠ではやっと男の子が生まれた。

当時(今でもか?)はやはり跡継ぎの男子をみな望む。

 

弱かったオト代も小学生になるが姑との折り合いが悪く、彼女は近所で子のない三造(佐野浅夫)とコムラ(奈良岡朋子)夫妻にもらわれていった。

昔は子供のない夫婦へよく子供をあげたんだよね。

荷車で稼ぎ、とうとう家を建て、問屋となった茂吉とセキ。寝込んでいた姑はセキに感謝しながら亡くなった。長男の虎男(塚本信夫)は鉄道の機関士、二男の三郎(矢野宣)は路面電車の運転手となりこの頃がセキが一番幸福だった時代。

 

一家が集まる

姑の葬式で馬車とすれ違った茂吉。これからは馬の時代がくるのだろうか・・そんな一松の不安が胸をよぎる。

茂吉はオヒナ(浦辺粂子)という女を作っていた。そしてなんと子供たちが巣立ち、二人暮らしとなった家に具合が悪くなって寝込んでいたセキの面倒をみさせるのだといってオヒナを住まわせることとなった。今なら即離婚!慰謝料いっぱい!ですが、家長のいうことに逆らえず、セキは妾と住むことなる。

浦辺粂子望月優子

そんなところに次男、三郎に赤紙がきた。出征前に三郎とリヨ(利根はる恵)の娘、鈴枝(赤沢亜紗子)と結婚させ、村の衆に見送られて行ったが身体検査で脱腸がわかり帰されてきた。茂吉から家の恥だと言われ、妾のオヒナからも「かっこわるい」と言われた三郎は激怒してオヒナに詰め寄るが、逆に茂吉から出ていけといわれ、彼はそのまま脱腸を治し、改めて志願兵となって戦地へ行ったが、戦死してしまう。

矢野宣・赤沢亜紗子

三郎の嫁となった鈴枝役の赤沢亜紗子という女優さんはなんと松本克平の娘です。

矢野宣・赤沢亜紗子

三郎役の矢野宣という俳優さん、脇役でよく見る顔です。すでに映画当時30歳にはなっていました。ミンボーの女でヤクザ事務所に行って鍵開けさせる裁判所の執行官役が記憶にあります。矢野宣がこんなに出ずっぱりの映画は初めてです(笑。

 

そして広島に原爆が落とされ、広島で看護婦をしていたスエ子(加藤鞆子)を探しにいった茂吉だが見つからなかった。その後終戦を迎えたが、広島へ行ったことが原因なのか茂吉は亡くなった。長男の虎男も戦地から帰らず心配なセキだが、孫に囲まれたセキは荷車をひく。そこへ音信不通だった虎男が帰ってきた!

塚本信夫

セキがリヨ(利根はる恵)を嫌いなのはわかるがどうしてなのか?どうも茂吉と関係がありそうだがそこはハッキリしない。多分原作には書いてあるのだろうと思った。

ここ、もう少し描いて欲しかった。

望月優子

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放浪の歌  1966年 日活

監督 野村孝 脚本 山崎巌 中野顕章 野村孝

出演 小林旭 廣瀬みさ 御木本伸介 高品格 細川ちかこ 深江章喜 香月美奈子

   武藤章生 畠山みどり 山田禅二 

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暑い。暑い。暑い!

 

なんとアキラが振られてしまうめずらしい展開。アキラ28歳くらい。完璧に大人の男の顔をしている。現代では40過ぎても子供みたいな顔した俳優さんやタレントがたくさんいます。髪型やファッションもあるのかもしれませんが、昔の人のほうが大人(顔)なのはなぜ?

 

日活より

高堂組の速見(小林旭)は組を抜ける条件にある男を襲った。速見には恋人の杉子(廣瀬みさ)がいたが、杉子を残して結局、服役することになった。

3年経ち、速見は出所したが杉子の行方がわからない。速見は杉子を探して街を放浪する。

放浪と書いてさすらいと読む。アキラ、さすらいます!

 

杉子はピアノが得意だったので毎晩速見はバーやクラブを見て回る。あるクラブで速見の過去をしっている男に会い、賭博のツボ振りを頼まれる。嫌々行った先で賭博で大勝していた老女の兵頭御船(細川ちかこ)との勝負に負けて速見の身体は博打のカタになった。同じくカタとなった染谷(武藤章生)と共に、兵頭の仕切る、ある島へ渡った速見は、仕事をするように言われる。柏木(御木本伸介)という男の牧場乗っ取りだった。

その牧場で速見は杉子と会った。なんと杉子は柏木の婚約者として共に暮らしていたのだ!

 

速見が解せないのがなぜ兵頭という老女がそこまで柏木の牧場にこだわるのか?ということだ。

 

兵頭御船には一人娘がいたが、柏木に結婚を断られたのを苦にして自死したのだ。ところが、柏木の元に杉子が来て結婚すると知った御船は柏木の全てを奪い、さらに結婚させるものか!と復讐の炎に燃えていたのだ。

 

兵頭御船は足が悪く、車いすなんだけれど、彼女は豪邸の2階に部屋があって、どーやって2階に行ったり来たりするのだ?見えないところにエレベーターでもあるのか??とちょっと思った(笑。

御船の忠実は秘書、郷田(深江章喜)は身寄りのなくなった御船の後釜を狙っている。

御船も郷田に全て託そうと思った時もあったが・・・

女優さんにマイトガイより別の男性を選ばせた作品はちょっと珍しい。

 

日活より

 

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さすらいは俺の運命  1965年 日活

監督 井手深 脚本 山崎巌 井手深

出演 小林旭 伊藤るり子 川地民夫 上月左知子 佐野浅夫 玉川伊佐男 野呂圭介

   高品格 太田雅子(梶芽衣子バーブ佐竹

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暑い。久しぶりにこの映画に登場する「バーブ佐竹」を見た。顔が暑い。

黒い賭博師シリーズ第5弾。アキラの戦い方がまるで銭形平次だった(笑。

 

アマゾンプライムビデオより

ヤクザの争いで恋人の利子(太田雅子=梶芽衣子)を失った氷室(小林旭)は故郷に眠る彼女の墓を訪ねた。

一方、氷室を狙う組織のボスはある男に殺しを依頼する。

 

利子の故郷。姉の咲江(上月左知子)は咲江の幼い一人息子がおり、父の代から長年勤めている従業員の仁助(佐野浅夫)と共にレストハウスなぎさを営んでいるが、その店の乗っ取りをねらう地元のヤクザ、延岡組から嫌がらせを受けている。

咲江は有力者の貴島(清水将夫)から融資を受けているが、経営が厳しく利子も払えない状態だ。貴島の娘、杏子(伊藤るり子)は暴走族の男たちに囲まれ、と勝手気ままな生活をしている。

 

氷室にまとわりつく謎の男、マサ(川地民夫)。しかし氷室は自分は氷室ではないと否定するので確かめようとするも確証がなかなかつかめない。氷室はとにかくまっとうな暮らしがしたいだけなのだが・・・。

 

レストハウスに嫌がらせにきた延岡組をやっつけた氷室は仁助に気に入られ、滞在することになる。そして延岡組の乗っ取りに巻き込まれていくのだ!

 

アキラのアクションシーン。謎の男、マサのもっている「サイコロをつなげてつくった数珠」をひとつずつ投げて組員のハジキを落としたり、クラブ内の飾りのチェーンを使って組員を捕まえたりするところはまるで時代劇の戦い方だ(笑。

銭形平次か!と思ったけれど、銭形平次はこの作品の後にテレビドラマ化されたとあるので銭形がモデルというわけではないのか?

 

南国風のロケ地だったので九州へでも行ったのかと思ったけれど、なんと神奈川県真鶴町らしい。アキラが姿を現した映画冒頭の海を見下ろす墓地はどこなんでしょう。

舞台となったレストハウスって昔よくあった。海に来た観光客相手に温泉?プールとか広間ではショーが見られる。ヘルスセンターなんて言われてた。

落語家の林家三平が登場するが、私は子供の頃彼をみてこの人のどこが面白いのだろう?(失礼)と思った。しかし当時は超売れっ子でテレビに引っ張りだこだった。なにかというと額に手をあてるのが基本でそれをみて観客が笑う(しかしおもしろくない)。

アマゾンプライムビデオより

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帝銀事件 死刑囚 1964年 日活

監督 熊井啓 脚本 熊井啓

出演 信欣三 内藤武敏 笹森礼子 柳川慶子 井上昭文 草薙幸二郎 伊藤寿章

   宮崎準 佐野浅夫 山本陽子

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日活より

 

ん~~、ドキュメンタリータッチはわかるけれど、新聞記者に焦点をあて、あきらかに平沢無罪に基づいて作ってある。いつのころから平沢は冤罪だと世間は思うようになったのだろう。松本清張が小説帝銀事件文藝春秋に連載させたのは1959年だからこれ以降かもしれない。

印象としてはやたらと新聞記者が集まって、喧々諤々議論したり、警視庁や病院をこれも集団で訪れ現在からすると傍若無人なふるまいをする。

実話として帝銀事件を追った新聞記者と被害者の助かった女性と結婚するまでの話がちょっとあり、また平沢逮捕後、妻や娘のいる自宅に近隣の住人が押しかける様子は当時の写真と全く同じだった。

白黒なのでやけに迫力を感じる。まぁそんな映画でした。

警察や検察がメインではなく、あくまでも新聞記者というところがNHKのテレビドラマ「事件記者」をシリーズ映画化した日活ぽい。新聞記者といったら当時は(今も?)花形な職業だったんでしょう。

 

日活より

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帝銀事件 大量殺人 獄中三十二年の死刑囚  1980年 松竹(土曜ワイド劇場)

監督 森崎東 脚本 新藤兼人 原作 松本清張

出演 中谷昇 中谷一郎 田中邦衛 橋本功 小松方正 戸浦六宏 浜田虎彦 

   稲葉義男 木村理恵 

 

 

ただいま、YouTubeの松竹シネマPlus公式チャンネルで無料放映中。日活で1964年の映画はアマプラで視聴できますが、くら~~い気持ちになるので見るのを避けていました。が!テレビドラマとして製作された1980年のこの作品をみて今日は1964年の作品を見てみようと思います。松本清張とくればGHQの関与が濃厚!なんですが、下山事件は清張の推理はどうかなぁ??と思った私ですがこれはそうかもしれないと思いました。平沢貞通のことは若い頃から知っていましたが、あまり関心もなく、冤罪かもしれないし、やはり犯人かもしれないくらいに思っていた記憶があります。

彼が犯人と疑われたきっかけは帝銀事件を起こす前に犯人が別な銀行で差し出した一枚の名刺。平沢はその名刺の持ち主と偶然連絡船で知り合い、名刺交換したことから不運が始まる。(敬称省略します)

さらに分が悪いのはその名刺をいれた財布ごと、東京で泊まった三河島の旅館?で盗まれ彼の手元になかったことだ。

私の死にかけた話でもそうですが、たまたまクラクションを鳴らしてくれた運転手がいた、たまたま前方から来た車がそれほどスピードをだしていなかった運転をしていた中年男性だった・・ので事故にならず、私は今生きている。ところがトラックからはずれた大きなタイヤが転がってきて歩道を歩いていただけなのにぶつかられ亡くなってしまう人がいる。あと数秒早くか遅くその場所にいたら間一髪で助かったのかもしれない。

そんな大ごとでなくても日常生活で「たまたま」とか「運よく」とか「偶然にも」なんていう会話はよくします。その人の行いが良いとか悪いとかの因果応報じゃないちょっとした運、不運。

田中邦衛・中谷昇

平沢はこの事件前に詐欺を行った。丸の内の銀行で隣にいた女性事務員が落とした番号札で小切手や現金を入手したり、通帳の金額を改ざんして金融会社から小切手を入手、銀座の日本堂で貴金属を買いに訪れ、店長が確認のために席を離れたすきに貴金属をもって姿を消す・・・などなど。

これはまずいですね。そんなことをする人間なのだからと思われても当然。

戸浦六宏中谷一郎

これ以下、また自分語りになりますので興味ない方は飛ばしてください(笑。

20年以上前、中国からの不法滞在者が問題となった頃の話です。働いていた事務所から銀行へ小切手入金に行った朝。基本的に銀行って駅前にありますが事務所から駅方面に行くには普通の大通りを行くコースとは別に、飲食店やイカガワシイお店のある、大通りに沿った一本奥にある道を行くということもできて、その道から数本の細い路地が明るい大通りへ続いているのです。私はその日、イカガワシイお店が並ぶその通りを駅へ向かって歩いていました。そんな通りでも朝なので人もおらず、歩いていても怖くないんですね。前夜に出したごみ袋が置いてあるだけです。前方の別な大きな通りから左折してパトカーが入ってきました。

別にパトカーみてもなんとも思わなかったんですけど、私の歩く道から右に曲がる路地を行くといつも大通りに行けます。タイミングよくというかタイミング悪くというか、私はその路地を曲がったんですね。そのまま大通りへでてその先にある大きな交差点を渡った角に銀行があります。その日は信号待ちすることもなく順調に交差点を渡って角の銀行の入り口付近で後ろから息を切らせた制服の警官に呼び止められました。

そして間髪入れずに彼は「あなたなんで今路地に入ったんですか?」と訊いたんです。

私は一瞬なんのことだかわからず(;^_^A。「なんでって・・なんでだろう?」とは言いませんでしたがw、「路地を入って大通りに出るため」と言うと「なんでパトカーを見て路地に入ったのだ?」が聞きたかったらしいことがわかりました。犯罪者はやはりパトカーとみると逃げるような行動をとる(ま、そうでしょうね)。そこで疑うほうからみたら前方に中国人ともとれるオンナが我々に気づいたら突如、路地に入った!怪しい!

になったんだろうと推察されます。まず、私と話すことによって不法滞在中国人の疑いは晴れ、免許証を見せそれで終わりました。

それから少し経ったある日。やはり銀行へ行こうとした朝。今度は銀行裏にも広がる飲食店が並ぶ(イカガワシイ店含む)通りで、その日はその道を歩いてました。すると私の行く先に男性ばかり5,6人が集まって立ってたんですね。私は中国人かぁ~(よく外国人て固まって集まってませんでした?)と思ったんですよ。その集団の横を通り過ぎて少しすると声をかけられたんです。その集団にいたひとりの男性に。みんな私服のラフな格好でしたが彼は私に警察手帳をみせながら「お巡りさん」と言いました。するといつまのにかその集団に取り囲まれてるんですね(笑。私服の刑事さんでしたが、あきらかに私を中国人だと思ってた。朝の繁華街を歩く不審なオンナ。いや、こっちがアンタたち中国人と思ってましたけど(笑。

不法滞在してる外国人女性。働くとしたらやはり夜の仕事。そういった場所のそばに彼女たちは住んでいるから朝(といっても10時近く)フラフラ歩いているオンナ=不法滞在者だと疑うほうから思われても仕方ない。しかも当時私は40代の微妙な年齢。

さらにその後、原宿に行った帰りの駅構内で、私服警官から呼び止められ・・ってのもあった。

突然、「あなたは何しにどこへ行ったのだ?どうしてここにいるのだ?」と警察に訊かれて、よどみなく答えられますか?。私はその時ビックリし過ぎてどこへ何しに行ったのか答えに詰まってしまったのです。何しに行ったのか、どこへ行ったのか出てこないんです(;^_^A。相手からすると私が嘘を言おうとして考えてるからなかなか答えられないって見えるようでホント、困りました。

・・・疑う警察の嫌疑を晴らすのはなかなか大変なのです。

現在の帝銀椎名町支店後。右のマンション。左奥に辻質店がある

 

平沢が犯人だと追う古志田警部補(田中邦衛)の執拗な捜査とこの作品では戦中の731部隊にいた人物が怪しいと調べる明石警部補(中谷一郎)。平沢ではないと思っていた上層部もGHQが山村刑事部長(浜田虎彦)を訪ねた後、平沢が犯人だとなっていく。

検事(橋本功)と平沢との取り調べのシーンはなぜかコミカルともとれる演出だった。

 

実は裁判場面は爆睡してしまいましたが、平沢は死刑判決が下ったあとに平沢が持っていたお金の出所が春画の報酬であったと言ったというナレーションが入ります。

 

この作品だけを見ると冤罪であったと印象付けられました・・ところがですね、記事を書くためにネット調べれば調べるほど、え?どっち?と思ってしまうこと多しで困ったことになりました。

松本清張原作はあくまでもフィクションとして書かれているのです。かと言って

全て空想の物語でもない。そして支援者の存在もあります。

結局、平沢はある意味長寿を全うしましたが、死刑囚として死亡したのです。

再審請求は養子の男性が亡くなった後、平沢の遺族によって引き継がれたということです。

それにしても謎過ぎる。

日活作品はどんな筋書きで描かれているのか楽しみです。

 

 

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不敵なあいつ  1966年 日活

監督 西村昭五郎 脚本 甲斐久尊 石森史郎

出演 小林旭 東京ぼん太 芦川いづみ 北川めぐみ 神田隆  佐野浅夫

   藤竜也 深江章喜

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アキラ、まだギター抱えてサスラッテいます(笑。ただ、これまでより大人の物語で、後半からどんどんシリアスになります。60年代前半のアキラよりかなり暗い作品。

いづみちゃん、クラブのママでやくざ組長の情婦役。なかなかこれまでの清廉潔白なイメージを払拭できずでこの役もちょっと板についていない感じ。藤竜也も出演しているが、まだまだちょい役で映画早々殺されてしまう。

東京ぼん太は私が子供の頃テレビに引っ張りだこの人気者で、あの唐草模様のふろしきを背負って田舎からでてきた?人。そういえば最近どうしているのだろうと思って調べたらなんと1986年、47歳で亡くなっていました。晩年は不遇で深酒が原因とあります。

芸能界でずっと食べていくのは大変ですね。

日活より

都築(小林旭)は身寄りがなく、式場(内田朝雄)というヤクザの親分に拾われいい顔となった。ある日、式場は組員の清二(藤竜也)に龍二中谷一郎)という組の人間を狙った男の殺害を命じる。組を抜けたがっていた清二に式場は仕事をうまくやれば組から抜けて良いというのだ。その気になった清二の元に都築が訪れ、殺しは自分がやるからと拳銃を受け取る。清二は身重の女と田舎へ帰ろうと夜汽車に乗ったが、式場組組員から心中と見せかけて殺されてしまう。

それを知った都築は式場と縁を切り、ある街へ流れていく。

流しの熊五郎(東京ぼん太)は地元のヤクザから因縁をつけられているところに都築が助けに入った。都築をみたヤクザは、式場組の都築さんじゃぁないですか?と尋ねるが彼は清水だと名乗って別の街へ。

ある港町へ流れた都築は地元のヤクザを張り飛ばす娘、京子(北川めぐみ)と知り合い、彼女が父と経営するレストラン兼ホテルに滞在することになった。その店はみかじめ料を払えと港東会という組織から脅されていたが、父(佐野浅夫)も京子もそんな要求には屈しない。

都築は稼ぎに夜の街へ流しに行く。クラブのママ、千加(芦川いづみ)から気に入られ、専属で毎晩来て欲しいと言われるが、彼女は港東会会長、郷田(神田隆)の情婦であった。

都築は滞在しているレストランでやけ酒を飲んでいる熊五郎と再会する。彼が言うには結婚を約束したまゆみという娘がいた店がなくなっており、娘の居場所もわからないという。都築と一緒にその店を訪れると洋裁店だったところがヌード撮影場所となっていた。受付のおばさん(武智豊子)にきいてもわからないというばかり。そこへ客が来て

「まゆみちゃんいる?」とおばさんに訊いているので熊五郎は自分の恋人のまゆみちゃんかと思い部屋に押しかけると男たちが集まってヌード撮影をしている最中であったが、その彼女は熊五郎の探している娘ではなかった。

そこを仕切っている港東会の組員から土下座をさせられる都築。彼は我慢して土下座する。自分がもうヤクザとは縁を切ったのだ!

途中、途中でアキラと東京ぼん太の歌うシーンがあり、ある意味、売れている東京ぼん太のための脚本?かとおもうけれど、やっぱりアキラのため?かとも思う。

それからどんどん物語がシリアスになっていき、アキラに情があるいづみちゃんはなんと死体となって発見される。

アマプラで無料視聴できます♪♪

小林旭芦川いづみ

 

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