日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

帝銀事件 大量殺人 獄中三十二年の死刑囚  1980年 松竹(土曜ワイド劇場)

監督 森崎東 脚本 新藤兼人 原作 松本清張

出演 中谷昇 中谷一郎 田中邦衛 橋本功 小松方正 戸浦六宏 浜田虎彦 

   稲葉義男 木村理恵 

 

 

ただいま、YouTubeの松竹シネマPlus公式チャンネルで無料放映中。日活で1964年の映画はアマプラで視聴できますが、くら~~い気持ちになるので見るのを避けていました。が!テレビドラマとして製作された1980年のこの作品をみて今日は1964年の作品を見てみようと思います。松本清張とくればGHQの関与が濃厚!なんですが、下山事件は清張の推理はどうかなぁ??と思った私ですがこれはそうかもしれないと思いました。平沢貞通のことは若い頃から知っていましたが、あまり関心もなく、冤罪かもしれないし、やはり犯人かもしれないくらいに思っていた記憶があります。

彼が犯人と疑われたきっかけは帝銀事件を起こす前に犯人が別な銀行で差し出した一枚の名刺。平沢はその名刺の持ち主と偶然連絡船で知り合い、名刺交換したことから不運が始まる。(敬称省略します)

さらに分が悪いのはその名刺をいれた財布ごと、東京で泊まった三河島の旅館?で盗まれ彼の手元になかったことだ。

私の死にかけた話でもそうですが、たまたまクラクションを鳴らしてくれた運転手がいた、たまたま前方から来た車がそれほどスピードをだしていなかった運転をしていた中年男性だった・・ので事故にならず、私は今生きている。ところがトラックからはずれた大きなタイヤが転がってきて歩道を歩いていただけなのにぶつかられ亡くなってしまう人がいる。あと数秒早くか遅くその場所にいたら間一髪で助かったのかもしれない。

そんな大ごとでなくても日常生活で「たまたま」とか「運よく」とか「偶然にも」なんていう会話はよくします。その人の行いが良いとか悪いとかの因果応報じゃないちょっとした運、不運。

田中邦衛・中谷昇

平沢はこの事件前に詐欺を行った。丸の内の銀行で隣にいた女性事務員が落とした番号札で小切手や現金を入手したり、通帳の金額を改ざんして金融会社から小切手を入手、銀座の日本堂で貴金属を買いに訪れ、店長が確認のために席を離れたすきに貴金属をもって姿を消す・・・などなど。

これはまずいですね。そんなことをする人間なのだからと思われても当然。

戸浦六宏中谷一郎

これ以下、また自分語りになりますので興味ない方は飛ばしてください(笑。

20年以上前、中国からの不法滞在者が問題となった頃の話です。働いていた事務所から銀行へ小切手入金に行った朝。基本的に銀行って駅前にありますが事務所から駅方面に行くには普通の大通りを行くコースとは別に、飲食店やイカガワシイお店のある、大通りに沿った一本奥にある道を行くということもできて、その道から数本の細い路地が明るい大通りへ続いているのです。私はその日、イカガワシイお店が並ぶその通りを駅へ向かって歩いていました。そんな通りでも朝なので人もおらず、歩いていても怖くないんですね。前夜に出したごみ袋が置いてあるだけです。前方の別な大きな通りから左折してパトカーが入ってきました。

別にパトカーみてもなんとも思わなかったんですけど、私の歩く道から右に曲がる路地を行くといつも大通りに行けます。タイミングよくというかタイミング悪くというか、私はその路地を曲がったんですね。そのまま大通りへでてその先にある大きな交差点を渡った角に銀行があります。その日は信号待ちすることもなく順調に交差点を渡って角の銀行の入り口付近で後ろから息を切らせた制服の警官に呼び止められました。

そして間髪入れずに彼は「あなたなんで今路地に入ったんですか?」と訊いたんです。

私は一瞬なんのことだかわからず(;^_^A。「なんでって・・なんでだろう?」とは言いませんでしたがw、「路地を入って大通りに出るため」と言うと「なんでパトカーを見て路地に入ったのだ?」が聞きたかったらしいことがわかりました。犯罪者はやはりパトカーとみると逃げるような行動をとる(ま、そうでしょうね)。そこで疑うほうからみたら前方に中国人ともとれるオンナが我々に気づいたら突如、路地に入った!怪しい!

になったんだろうと推察されます。まず、私と話すことによって不法滞在中国人の疑いは晴れ、免許証を見せそれで終わりました。

それから少し経ったある日。やはり銀行へ行こうとした朝。今度は銀行裏にも広がる飲食店が並ぶ(イカガワシイ店含む)通りで、その日はその道を歩いてました。すると私の行く先に男性ばかり5,6人が集まって立ってたんですね。私は中国人かぁ~(よく外国人て固まって集まってませんでした?)と思ったんですよ。その集団の横を通り過ぎて少しすると声をかけられたんです。その集団にいたひとりの男性に。みんな私服のラフな格好でしたが彼は私に警察手帳をみせながら「お巡りさん」と言いました。するといつまのにかその集団に取り囲まれてるんですね(笑。私服の刑事さんでしたが、あきらかに私を中国人だと思ってた。朝の繁華街を歩く不審なオンナ。いや、こっちがアンタたち中国人と思ってましたけど(笑。

不法滞在してる外国人女性。働くとしたらやはり夜の仕事。そういった場所のそばに彼女たちは住んでいるから朝(といっても10時近く)フラフラ歩いているオンナ=不法滞在者だと疑うほうから思われても仕方ない。しかも当時私は40代の微妙な年齢。

さらにその後、原宿に行った帰りの駅構内で、私服警官から呼び止められ・・ってのもあった。

突然、「あなたは何しにどこへ行ったのだ?どうしてここにいるのだ?」と警察に訊かれて、よどみなく答えられますか?。私はその時ビックリし過ぎてどこへ何しに行ったのか答えに詰まってしまったのです。何しに行ったのか、どこへ行ったのか出てこないんです(;^_^A。相手からすると私が嘘を言おうとして考えてるからなかなか答えられないって見えるようでホント、困りました。

・・・疑う警察の嫌疑を晴らすのはなかなか大変なのです。

現在の帝銀椎名町支店後。右のマンション。左奥に辻質店がある

 

平沢が犯人だと追う古志田警部補(田中邦衛)の執拗な捜査とこの作品では戦中の731部隊にいた人物が怪しいと調べる明石警部補(中谷一郎)。平沢ではないと思っていた上層部もGHQが山村刑事部長(浜田虎彦)を訪ねた後、平沢が犯人だとなっていく。

検事(橋本功)と平沢との取り調べのシーンはなぜかコミカルともとれる演出だった。

 

実は裁判場面は爆睡してしまいましたが、平沢は死刑判決が下ったあとに平沢が持っていたお金の出所が春画の報酬であったと言ったというナレーションが入ります。

 

この作品だけを見ると冤罪であったと印象付けられました・・ところがですね、記事を書くためにネット調べれば調べるほど、え?どっち?と思ってしまうこと多しで困ったことになりました。

松本清張原作はあくまでもフィクションとして書かれているのです。かと言って

全て空想の物語でもない。そして支援者の存在もあります。

結局、平沢はある意味長寿を全うしましたが、死刑囚として死亡したのです。

再審請求は養子の男性が亡くなった後、平沢の遺族によって引き継がれたということです。

それにしても謎過ぎる。

日活作品はどんな筋書きで描かれているのか楽しみです。

 

 

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