日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

何もかも狂ってやがる  1962年 日活

監督 若杉光夫 脚本 大工原正泰

出演 寺田誠麦人) 吉行和子 大森義夫 高野由美 宮崎準 佐々木すみ恵

   信欣三 梅野泰靖 金川隆 佐野浅夫 坂下文夫 大滝秀治 

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吉行和子寺田誠

映画はその時に見た年齢によって感想が違ってきますね。主人公の高校生は大人が真実を追求せず、「世の中なんてこんなものだ」という言葉に激しく反発。親は学歴がなければ世間に認められないというが彼は学歴で判断するのではなくて自分自身を判断して欲しいと思うのだ。私が10代ならそう思うかもしれないが・・・。

高校の担任である矢口(宮崎準)からにらまれている淳(寺田誠)はカンニングを疑われる。後ろの席のPTA会長の息子の吉野(金川隆)と答案が全く同じであったからだがそれは淳が吉野に解答を教えていたからであった。しかし吉野は淳を擁護してくれず、淳も吉野のことは教師に言わない。それに腹を立てた淳の友人、務(坂下文夫)は吉野の詰め寄るが彼は逃げ出してしまう。

結局、淳は親に渡せと教師から手紙を受け取るが破り捨て、務と共に吉野を訪ねる。すると吉野は強引に淳に金を渡し逃げ帰ってしまう。

いつまで経っても淳の父から連絡のない矢口は淳の住むアパートを訪ね、カンニングのことをいう。淳はその後両親からカンニングのことを責められ、父からは殴られるが彼は自分のことを信じてくれない父親には特に反発する。亡くなった兄とも比べられ、それも面白くない。

近所に住むOLの陽子(吉行和子)と知り合った淳だが、陽子は会社の上司(信欣三)に口説かれている。陽子はやっと入社できた会社を辞めさせられるかもという不安から彼の誘いをきっぱり断ることもできず、ある晩、部屋で襲われそうになったがそこへ淳が現れ阻止するのだ。

盛り場のヤクザに脅されたギター弾きの男(佐野浅夫)の寝泊まりするドヤで一泊した淳だが、翌朝目覚めると手持ちの金が消えていた。結局、「君たちが社会を変えてくれ」と言ったギター弾きが盗んだのだ。偉そうなこと言いやがってと淳は怒りにまかせてその男のギターをぶち壊す!

淳の友人の務は大学へ行くという普通の男子だが淳にヤクザの下でパチンコの景品買いの仕事なんかもってくる。たまにそういう人っているけど、普通に見えてヤクザと繋がりのある務のほうが私は怖いです(;^_^A。うまく立ち回れる人とでもいうのか。

淳のほうがその点かなり子供で、とにかく怒りしかない。

吉野からもらったお金が原因で、淳は恐喝で警察へ。幸いなことに高校は停学一か月の処分となったが、淳はそのまま港で肉体労働。そこで(なんだかわからないが)生きていく喜びを感じるのだ。

当時の高校生がこれをみて感化され、高校を中退しなかったか心配でした(笑。

 

吉行和子と知り合ったのは彼女の部屋をのぞき見しようと木に登っていた寺田誠を吉行が発見し、自分の部屋へ連れていくという設定なんですが、覗きしている男を一人暮らしの部屋へ連れていくって単純に怖かった(笑。

ロケ地は町屋近辺のようですが、淳が住んでいる3階建てのアパート群は白黒もあいまってまるでスラムのようでした。

主人公の寺田誠という人は麦人と改名し声優で成功した人でした。同級生の坂下文夫・金川隆のその後は不明です。

寺田誠麦人

 

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