日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

悲しみはいつも母に 1962年 大映

監督 中川信夫 脚本 舘岡謙之助

出演 望月優子 大空真弓 山田幸男 

 

愚連隊の不良が母を困らせる物語。

望月優子のあの貧乏なでも一途な母親役が見もの。スターと言えば望月優子大空真弓くらいな映画。

 

ところで・・・ケンイチ(山田幸男)の妹が勤める薬局?の主任が!!

あの「恋文」の道三重三!

ケンイチが妹の店へ行き、大声を出したりする。そこへ裏から男性が現れ、店に来ないでくれ、迷惑だと言う。

ちょっとセリフがあって、どうも聞き覚えのある声だなぁ・・と思ってよく見た。

「恋人」当時と比べてかなり太っていたが、あれは絶対道三重三だ!

 

もう一シーンは妹と道三が仕入れた商品?をもっている。そこへケンイチが現れて道三に暴力をふるう。殴られっぱなしの道三。セリフはなくそそくさと逃げる。

もう一度その場面を見る。

やっぱり道三重三!

 

ところで、この映画、最初は新東宝で作ったらしい。しかし新東宝はつぶれてしまい、途中で中断したという。さらに母役は山田五十鈴だったらしいが、ギャラが折り合わず、望月になったそうな。(ネット調べ)

そういわれてみれば、なんとなく新東宝みたいな(笑。

 

道三重三が太った中年男性になってしたことはショックだけれど、(ジュリーもそう 笑)道三重三ファンとしては彼の出演作を見れただけでうれしい。

ついでに彼の芸名も知りたい。

 

 

クレジットを見直しても彼の名前はない。

もしかしたら名前を変えたのかもしれない。

「恋文」は確か1953年だからあれから9年。道三をこの映画で観れるとは思ってもいなかった。それだけでも観た価値があった(笑。

 

追記

道三重三=国方伝という芸名で新東宝と契約したとある。

道三重三は本名であるという。国方伝で調べるとその後、結構な数の新東宝映画にでていた。

日本映画専門チャンネルで録画した九十九本目の生娘というどうにも大蔵貢臭満載(笑の映画、途中で観るのをやめたけれど、そこにも五郎丸という役で出ていると知った。

今夜見てみよう。

1931年生まれとあるから恋文では22歳。この映画では31歳。まだ若いのになんであんなに太っちゃったのだろう?

しかし、声だけは変わらず。あの声がいいんだなぁ。