日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

石中先生行状記   1950年 東宝

監督 成瀬巳喜男 脚本 八木隆一郎

出演 宮田重蔵 渡辺篤 堀雄二 進藤英太郎 木匠久美子

   池部良 杉葉子 藤原釜足 中村是清 出雲八重子

   三船敏郎 若山セツコ 中北千枝子 柳谷寛 飯田蝶子

石中先生と村民?から呼ばれる小説家の先生がでくわした事件の3部作。

第一話 隠退蔵物資の巻

戦争末期、軍の命令で埋めたガソリン?のドラム缶発掘でのひと騒動。

実は埋めたと言い出した堀雄二は、その土地でりんご農家をしている進藤英太郎の娘木匠久美子会いたさについた嘘だったが・・・。

 

第二話 仲たがいの巻

弘前古書店?を営む藤原釜足は娘 杉葉子の許婚の池部良の父中村是清に

都会からきたエロショーの切符をみせ、けしからん、こんなもの破いてしまおうと思っているというと、中村是清もそうだと言うが、教育のため?にいったいどんなものを見せるのか行ってみようという。

二人で出かけたあとに杉葉子は父がそんないやらしいショーに行ったことに気づき、

池部良を呼んでふたりで小屋の前で待ち伏せしてなにか買ってもらうという。

池部も賛成し小屋の前ででてくる二人を問い詰めるが、お互いが相手に誘われたと言い出し、杉も池部も自分の父親の肩をもって喧嘩別れ・・・

 

第三話 千草ぐるまの巻

 

町で入院している姉 中北千枝子の見舞いへ行った若山セツコはお年頃。

病院で手相があたるという入院患者田中春男に占ってもらうと近々将来の夫と巡り合うと言われる。半信半疑できいているがやっぱり気になる・・。

 

帰りに同じ村の馬車引きに乗せてもらう。途中の茶屋で用事のあった馬車引きはなかなか戻ってもないので眠くなった若山セツコ、馬車の荷台のワラの上で待つことにして眠ってしまう。

ついた先は見たこともない場所。びっくりして起き上がると三船敏郎の馬車に間違って乗り込んで眠ってしまったらしい。

帰るという若山セツコ、三船の母 飯田蝶子が遅くなるから若い娘ひとり帰すわけにはいかない、明日送ってあげるから今夜は泊って行くようにという。

夕飯後、三船とその弟と祭りにいく。

お互い意識しあうが・・・

 

三話中で一番好きなのは第2話かなぁ。第三話の三船敏郎の飄々とした演技も良かった。黒澤明監督の三船よりこっちの三船のほうが私は好きです。