日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

女と味噌汁  1968年 東宝

監督 五所平之助 脚本 井手俊郎 原作 平岩弓枝

出演 池内淳子 田中邦衛 川崎敬三 佐藤慶 長山藍子 北村和夫 田村正和

   山岡久乃 北あけみ 市原悦子 京塚昌子 石井トミコ 東野英治郎 

   中村是好 浦辺粂子

 

テレビドラマのは前にみたことがあった。五所平之助って結構生きていたんだね・・と思った映画。芸者を美化していないところが良いと思う。

 

身持ちの固いことで有名な芸者「てまり」は置屋の女将からも信頼を得ている。

ある会社の接待でお客を寝てくれる芸者をとてまりにご氏名がかかったがてまりは断る。そのことが原因で上司に叱られた会社員の川崎敬三が酔いつぶれているところへ通りがかったてまりは彼を自分のアパートに泊め、翌朝朝食にだした味噌汁をその男はうまいと褒めるのだった。その後、お礼にきた男、川崎敬三と男女の仲になるが川崎から京都行に誘われ、旅立つ日に支度をしているところへ川崎の妻だという女が現れる。

女はサラリーマンの妻のやりくりの大変さをこぼし、川崎がてまりにあげた一万円を返せという。てまりは川崎が結婚して子供までいるなんて思ってもいなかったがすっかり打ち解けた妻に折半しようと二人で各5千円ずつにすることにした。

 

てまりはライトバンで味噌汁とお新香を出す店をオープンさせる。男達は酒のあとにてまりの味噌汁にいたく感心するのだ。そのうちの一人で目黒で眼科医をしている北村和夫はお座敷のお客様でもあるが、妻亡きあと、てまりを嫁にしたいというのだ。すっかり乗り気な置屋の女将だがある日北村の姉が訪ねてくる。芸者が嫁では親戚が許さない、この結婚は諦めてくれと言われるのだが、てまりはそれを同じことを後輩の芸者、長山藍子に言った自分を思い出す。それはある夜、てまりを訪ねてきた腹違いの弟、田村正和長山藍子との交際を知って長山に田村の将来も考えて諦めろと言ったことだった。

 

久しぶりの同窓会で今は羽振りのよい経営者の息子の佐藤慶からドライブに誘われ、後輩芸者と3人で出かけたてまりだが、あとで保険の勧誘にやってきた同級生だった市原悦子から彼は今はうまくいっていなくて乗り回している外車も他人の車を勝手に乗っており、破れかぶれになっているということを教えられ、自分も彼の道ずれにされるところだったとドライブでやけにスピードを出して怖い思いをしたてまりは思うのだった。

同じ幼馴染で家の下駄屋を継いだ田中邦衛は地味だがてまりに好意があるようだ。

てまりも彼にひかれていくのだが、ある日店を訪ねると女がでてきた。なんと出産のために里帰りして今は男の赤ちゃんを産んで戻ってきた妻だった。

貧しくとも幸せそうな妻をみててまりは店を後にする・・・帰る途中の川べりで用事から帰ってきた田中邦衛とばったり会ったてまり。田中は妻にいることを言い出せずにいたのだ。

こはちょっとジンとくる。

五所平之助だから川崎敬三との間も男女の仲をさほど強調していない。

男達は身元が固かろうが味噌汁がうまかろうがやはりてまりのことを芸者としかみていないところは悲しいがこれが本当だろう。

浦辺粂子がとってつけたようにてまりの店は色々なお漬物をもってくるのはどうよ?

ちょっと突然なんでもう少し納得できるような脚本をお願いしたかった(笑。

 

ただセットの作りが雑で(笑、いまいち。後のテレビドラマのほうが面白いと思ったけれど

テレビのほうが早くて1965年から15年間続いたという視聴率20%の女優、池内淳子はこのドラマからなんだね。

 

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衛星劇場より