日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

わるいやつら   1980年 松竹

監督 野村芳太郎 脚本 井出雅人 原作 松本清張

出演 松坂慶子 片岡孝夫 宮下順子 梶芽衣子 藤真利子 藤田まこと 佐分利信

   小沢栄太郎 神崎愛 穂積隆信 緒形拳 森英恵

 

数回みたけれど面白い。もうわるいやつばっかり。

宮下順子はおっぱいポロリなんだけど、なぜかぼかされていた(笑。

 

戸谷病院の2代目院長、片岡孝夫は材木問屋の人妻、藤真利子と関係をもっている。

病の床にある藤の主人、米倉斉加年に片岡から薬を受け取り飲ませてるがその薬がどんな薬なのかを知っている藤はだんだん具合が悪くなる主人をみて怖くなっている。

そんな藤に片岡は絶対にばれないと言うのだった。

 

そして藤の主人が死んだ。しかし親族から死因がおかしいと言われ、藤は警察へよびだされ、その足で取り乱して戸谷病院を訪れる。

片岡が藤の扱いに困っていると、片岡の父の愛人であった婦長の宮下順子が自分がなんとかすると言って藤に注射をうつ・・・。父の亡きあと、片岡は宮下とも関係をもったがここ最近は彼女を避けていた。

そして藤は心臓発作で死ぬ。藤の死によって遺産がすべて自分のものとなる藤の義弟はなにも言わないだろうという宮下の言い分は当たった。

片岡が死亡診断書を書き、彼女は荼毘にふされた。

 

 

京都の料亭の女将、梶芽衣子とも片岡は深い仲で、東京の赤坂に進出してきた梶芽衣子は自分の夫が死んでくれたらどんなにいいか・・・と片岡に漏らす。

片岡は妻と離婚するのに3000万円の慰謝料を妻に請求されている。

そこで片岡は、藤真利子のことを思い出す・・・。

 

ファッションデザイナーの松坂慶子に興味をもった片岡孝夫。彼女と一晩過ごしたが

翌日の彼女はこれまでの女性と違って片岡を残し仕事にでかけてしまう。

ある晩酔って松坂慶子の店を訪ねるが彼女に拒否され外へでるとそこには嫉妬にかられ鬼の形相の宮下順子が!

 

藤田まことは親がおらず片岡の父親に育ててもらった。片岡より勉強はできたが三流大学をでて今は片岡の経理をみている。

彼は片岡のなんでも屋で、妻との離婚話もすべて藤田まことがやっている。

 

なんとか松坂慶子の気をひこうと、片岡は青山の一等地にある病院の敷地を担保に

藤田まこと経由で1億3000万円の金を借りる。藤田が言うには高利だというが見せ金だからと借りさせる。

 

結末に向かうとドンドンドンドン片岡が追い詰められる。

さすが松本清張原作。

 

ところで1980年前後はディスコ全盛期で映画でもディスコの場面がでてくるが

なんで日本の監督ってディスコの風景がこんなにダサいのか?(笑。

ただ、そこへ松坂慶子が老紳士(小沢栄太郎)とその部下?のような背広の一団と現れるのだが、片岡に誘われ、松坂が席を立つと苦虫を嚙み潰したように不機嫌な顔をする小沢栄太郎は良かった。セリフは一切ない。

この映画、ちょこちょこ良い役者さんがでてくる。

赤坂の梶芽衣子が開いた料亭の座敷で飲んで騒ぐ背広姿の男性の中に穂積信隆発見。

 

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アマゾンより