日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

公衆作法 東京見物  1926年 国立映画アーカイブ

このところナオヤ鉄道chという鉄道ユーチューバーの動画が面白くて連日見入ってしまってます。最終電車で終電まで行くとか、関東の駅と同じ駅名の九州の駅まで改札を出ないで行くとか(これは見応えあります)。例えば東京の赤坂駅から九州の赤坂駅まで(笑。改札を出られないのでかなり大回りしていくのが鉄道に詳しくない私でもドキドキです。編集もかなり丁寧で、鉄道に関する知識が(当然)豊富。全て一人でやっているようなので大変だと思います。すでに登録者数4万人越えです。

 

さてなんと大正15年に作られたこの作品。人々にマナーを教える目的です。

外国へ赴任する息子を見送りに東京へ行く父と娘。出発からストーリー仕立てで今でも十分通用する話です。というか、私たちって進歩してない?(笑。

 

列車に乗り込む父と娘

まずキップを買おうと駅にいる人々。まだキップの窓口は空いておらず(え~~~そんなことあるんだ)、並んで待つように注意。さらに並ぶのも当然割り込みはマナー違反(これは現代ではあまりない)。

駅で知り合いと会った娘が話し込み、なかなか列車に乗ろうとしなかったり、

車内ではごみを散乱させてる通路を通った人が転び、タバコを吸い過ぎて娘から煙いと言われる父。そしてこういう人現代でもいるけど寝てしまってもたれかかる人。

もたれかかっている。しかもタバコ持ってるし。

窓から空き瓶を投げ捨てて、それが割れて畑にころがり、農家の男性がケガをする。

娘が化粧室に行くと女性が洗面台を占領し、なかなか出てこない。やっと終わったと思ったら洗面台には汚れた水が溜まって、水を全て使ってしまったのか水がでない。

延々と化粧をする女性。待たされる娘。

東京へ到着。東京駅が変わっていないのがスゴイです。

迎えの車にに乗る

 

都電の乗り方もあって、先に母親が降りてひとりで幼い子が降りるのに手間取っていたり、走っている都電(市電)に飛び乗る男性。

子供がなかなか降りられないので乗客が溜まっている

正しい子供の降り方

子供は抱えておりませう(笑

ここはどこでしょう。永藤のパンという看板が電柱にあります。赤坂の弁慶橋?

 

東京観光で日比谷公園に行くと植えてある花を取ろうとする人とかいて私も家の花を植木鉢そっくり持ち去られたことがあります。敷地内の玄関ポーチ横においていたんですが大して罪の意識もなくもっていってしまう人っているんですね。近所の花やさんでは店先に並べたポットの花苗を持って行かれて、追いかけて捕まえて交番に行こうと言ったら逆切れされたとか((;^_^A。 ちなみに中年の女性だったそうです。

 

今の国会議事堂がやっとできたのは1936年だそうで、この当時は仮の議事堂だったようです。

仮 議事堂

右の銅像は誰でしょう?

最後は演説会場でのマナー、食事のマナーで無事、息子は船で外国へ。

大正15年の東京が映されているのと、おもしろいのは父親役がやけに若い(白黒でもわかるほど若い)。当時は年相応な俳優さんはそうそういなかったんでしょうね。

父と息子

息子を見送る父と娘