日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

民衆の敵 1946年 東宝 

監督 今井正 脚本 八柱利雄 山形雄策

出演 花柳小菊 河野秋武 菅井一郎 藤田進 江川宇礼雄 志村喬 河野糸子

   田中筆子 浜田百合子 田中春男 花沢徳衛

 

 

家の近所に「不味かったら全額返金、美味しかったらもう一杯」とかいうスローガンを掲げているラーメン屋があります。

ラーメンを食べた後で「不味いっ!」って言えば「全額返金」なんでしょうが、食べ終ってからそんなことを言える人っているのか?全額返金ってラーメンの他にビール頼んでても全て返金されるのか? さらに「美味しかったらもう一杯」以下がないんだけど、もう一杯食べてね、でも有料で。なのか 美味しかったらもう一杯無料!なのか?

が疑問な平和な暮らしをしております。生まれた時代、生まれた国がほんとによかったです。

 

戦争末期、軍閥と一緒に儲けまくる財閥と苦しめられる民衆 を描いている。

今井正監督については戦中、戦後に作った作品が違い過ぎて非難されているようだけど、彼も生きて食べていかないといけないのです。

これはGHQの思惑で作ったとあります。

内容は時代劇さながら悪人と善人がわかりやすい。

 

将校クラブのマダム、はるみ(花柳小菊)のバブル時代に流行った肩パッドがすごい洋装。しかも着ている服がまるで「女性の勝利」の女弁護士、田中絹代が法廷服のようだったのに笑い。「女性の勝利」は「民衆の敵」と同じ年に製作され、やはりGHQによる占領政策の一環としてつくられた作品だそうです。

花柳小菊

女性の勝利の田中絹代

将校クラブで働いていたみどり(浜田百合子)は、軍人の接待中には飲ませろ、食べさせろと言い、マダムの顰蹙を買う。(ヒンシュクってこんな漢字だったんですねw!)

戦争が終わって、マダムとみどりが両国橋の袂で再会するが、やはりみどりはマダムに金銭を要求する。このみどりという女性を登場させて何が言いたかったのかわからない。

戦後すぐの両国橋

いまの両国橋

 

マダムにたかる浜田百合子

浜田百合子

隅田川の曲がり具合からだとこの辺りかと思う。