日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

仮面の女 1959年 日活

監督 阿部豊 脚本 松浦健郎 原作 芝木好子

出演 葉山良二 筑波久子 南田洋子 岡田真澄 大坂志郎 渡辺美佐子 東恵美子

   南寿美子 奈良岡朋子 久木登喜子 小園蓉子

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筑波久子・葉山良二

 

撮影当時はまだ19歳だったと思われる筑波久子ですが、なんだこの堂々たる演技。昔の人って大人なんですね。

 

城東大学の助教授、朝吹(葉山良二)は福島の飯山温泉へ行く列車の中で辻亜美子(筑波久子)という女性と知り合った。彼女も飯山温泉で湯治をしている友人の琳子(南田洋子)へ会いに行くと言う。列車内で楽しく過ごした二人。朝吹はよかったら自分たちが泊っている宿屋へ来ないかというが、亜美子は東京へ帰る。

亜美子と同棲している菊川(岡田真澄)がマユミ(久木登喜子)という女との浮気現場を目撃した亜美子は、菊川が嫌になり、引っ越すのだが、亜美子と別れたくない菊川は彼女の住まいを突き止める。亜美子は昔、菊川のために新宿の赤線にいたことがある。

 

ある晩、亜美子のいる銀座のクラブに新聞社の友人(内藤武敏)に連れられてやってきたのは朝吹であった。再会を喜ぶふたり。

葉山良二・筑波久子

 

それから、朝吹は毎晩のように亜美子のいるクラブへ通う。朝吹には胸を患って2年になる妻(南寿美子)がいるが、亜美子のことを忘れられなくなるのだ。そしてとうとう二人は関係をもつ。

友人の琳子は、亜美子に過去を打ち明けたほうがよいというが、朝吹に自分が身体を売っていたなんて知られたら・・・と思うと打ち明けられない。

ところがある晩、赤線で相手にした男が銀座のクラブへ来て彼女を誘う。断ればマネージャーに亜美子の過去をばらすと脅され、彼女はそのまま銀座から消える。

脅された亜美子は・・!

 

いつも自分の過去に怯える亜美子。しつこい菊川、そして朝吹は本当に自分を愛してくれているのだろうか?たとえ自分の過去が汚れていても・・

筑波久子のもつ何とも言えない暗さがピッタリなこの役でした。

岡田真澄と浮気する久木登喜子は日活第4回ニューフェースで入社しましたが。調べると日活退社後はピンク映画に香取環という名で600本も出演したとのことです。日活時代はあまり活躍できなかったようですが、ミスユニバースの全国大会で準ミスに選ばれたあとに日活入社とあります。どうりで身長も高く、スタイルが良いと思いました。

他の女優さんと比べて背が高い新人の久木登喜子

久木登喜子

小園蓉子岡田真澄東恵美子

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