監督 阿部豊 脚本 松浦健郎 原作 芝木好子
出演 葉山良二 筑波久子 南田洋子 岡田真澄 大坂志郎 渡辺美佐子 東恵美子
筑波久子・葉山良二
撮影当時はまだ19歳だったと思われる筑波久子ですが、なんだこの堂々たる演技。昔の人って大人なんですね。
城東大学の助教授、朝吹(葉山良二)は福島の飯山温泉へ行く列車の中で辻亜美子(筑波久子)という女性と知り合った。彼女も飯山温泉で湯治をしている友人の琳子(南田洋子)へ会いに行くと言う。列車内で楽しく過ごした二人。朝吹はよかったら自分たちが泊っている宿屋へ来ないかというが、亜美子は東京へ帰る。
亜美子と同棲している菊川(岡田真澄)がマユミ(久木登喜子)という女との浮気現場を目撃した亜美子は、菊川が嫌になり、引っ越すのだが、亜美子と別れたくない菊川は彼女の住まいを突き止める。亜美子は昔、菊川のために新宿の赤線にいたことがある。
ある晩、亜美子のいる銀座のクラブに新聞社の友人(内藤武敏)に連れられてやってきたのは朝吹であった。再会を喜ぶふたり。
葉山良二・筑波久子
それから、朝吹は毎晩のように亜美子のいるクラブへ通う。朝吹には胸を患って2年になる妻(南寿美子)がいるが、亜美子のことを忘れられなくなるのだ。そしてとうとう二人は関係をもつ。
友人の琳子は、亜美子に過去を打ち明けたほうがよいというが、朝吹に自分が身体を売っていたなんて知られたら・・・と思うと打ち明けられない。
ところがある晩、赤線で相手にした男が銀座のクラブへ来て彼女を誘う。断ればマネージャーに亜美子の過去をばらすと脅され、彼女はそのまま銀座から消える。
脅された亜美子は・・!
いつも自分の過去に怯える亜美子。しつこい菊川、そして朝吹は本当に自分を愛してくれているのだろうか?たとえ自分の過去が汚れていても・・
筑波久子のもつ何とも言えない暗さがピッタリなこの役でした。
岡田真澄と浮気する久木登喜子は日活第4回ニューフェースで入社しましたが。調べると日活退社後はピンク映画に香取環という名で600本も出演したとのことです。日活時代はあまり活躍できなかったようですが、ミスユニバースの全国大会で準ミスに選ばれたあとに日活入社とあります。どうりで身長も高く、スタイルが良いと思いました。
他の女優さんと比べて背が高い新人の久木登喜子
久木登喜子