日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

雑踏に光る眼  1959年 日活

監督 小杉勇 脚本 横山保朗

出演 二谷英明 中村万寿子 丘野美子 宍戸錠 小杉勇 天草四郎 広岡三枝子

   加原武門 深水吉衛 野呂圭介 久木登喜子

丘野美子・二谷英明

51分程の作品ですが、展開が早く飽きない。この頃、中村万寿子という女優さんが主役級で突如数作つくられましたが、なぜ彼女が選ばれたのかちょっと疑問。ただ突然いなくなりwikiにも紹介されておらず、不明な女優さんです。

中村万寿子

 

網走刑務所から出所し、東京へ帰る夜汽車に乗った野口(二谷英明)は通路に座り込む娘に席を譲った。上野についた二人はそこで別れたが、なんと野口の弟分だった健次(宍戸錠)がその娘から財布を掏ったところを目撃する。野口も元スリだったが更生を誓って出て来たのだ。健次がまだスリから足をあらっていないことに腹を立てつつ、健次を捕まえ、娘に財布を返そうとしたが、健次は逃げ、娘も見失ってしまう。

二谷英明・丘野美子

 

今はスリから足を洗い、バーを経営している知り合いの元へ行った野口はそこで働かせてもらうことになった。娘の財布には彼女の写真が入っていたが、健次の行方を探そうとしている野口にバーで飲んでいた女のユキ(丘野美子)が健次の行く先を知っているという。彼女は健次の愛人だった・・・。

彼女のアパートへ行くと、ユキは自分の身の上を話し出す。一年前、田舎から家出して東京へ出て来たユキはスリに財布を掏られ、困っているところをある女に助けられたが、その女はなんとコールガールの元締めで、ユキは結局その組織で働くこととなったという。野口は気づいた。健次もその組織に手を貸しているのだ!。とにかく娘と健次を探さなければとユキにも協力を頼む野口。

一方、山形から家出してきたというその娘、朝子(中村万寿子)は宝石商をしているという謎の女(広岡三枝子)と喫茶店にいた。財布を掏られた朝子は案の定、女に助けられていた。その女は自分の家に泊まればよい、ゆくゆくは朝子を経営する宝石店で働いてもらいたいとも言い、朝子はすっかり安心するが・・・

広岡三枝子

行った喫茶店は電話を使える喫茶店で時代を感じる(笑。そこでルビーやらダイヤモンドと、顧客とせわしなく話す女・・・

コールガールって昔あった。今はホテトル?

それにしても手が込んでいる。まず上野駅で家出娘らしい若い娘から財布を掏って困らせる。そこに助けてくれる女が現れ・・・

杉勇は日活で刑事ものを撮っていたのでこの作品もそれっぽい。さらに作家の先生?としても作品に登場している。

丘野美子という女優さん、笹森礼子野添ひとみを足して2で割ったような顔立ち。

岡野良子

宍戸錠・中村万寿子・丘野美子

 

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