日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

雨月物語 1953年 大映

監督 溝口健二 脚本 川口松太郎 依田義賢 原作 上田秋成

出演 森雅之 京マチ子 田中絹代 水戸光子 小沢栄太郎 毛利菊枝

 

近江の貧農、源十郎(森雅之)は焼き物を作って長浜へ売りに行く。義弟の藤兵衛(小沢栄太郎)は武士になりたくて源十郎と一緒に村を出る。

戦国時代、長浜は羽柴秀吉の軍勢に占領され、賑わっている。焼き物も飛ぶように売れ、源十郎の懐は金で膨らんだ。家で待つ妻の宮木(田中絹代)と幼い息子のために彼は着物を土産に買う。義弟の藤兵衛は町ではぐれてしまったという。

彼は宮木に何事も金だと満足げに酒を呑む。

片や藤兵衛は武士になろうと町でみかけた侍の後をつけ、家来にしてくれと頼むが鎧と槍がなければダメだと追い出される。それを買う金もない藤兵衛は仕方なく村へ戻る。

 

源十郎はもっと金を稼ごうと焼き物を焼く。鎧と槍を買う金が欲しい藤兵衛も必死に源十郎を手伝うのだ。

源十郎の妻、宮木と藤兵衛の妻、阿浜(水戸光子)はそんな男たちを見て気が気ではない。彼女たちの願いは家族で無事に暮らすことだけなのだ。

窯に火を入れたが、その晩、羽柴の軍勢が村を襲撃した。源十郎は焼き物がどうなっているか心配でならない。それを売ってもっと金を稼ぐのだ!

世の中、金だ!という源十郎、立身出世を夢見る藤兵衛。どちらも現代に通じる。というか人間って変わってないのね。

まだマシなのは源十郎も藤兵衛も楽してお金や地位を築こうとはしていない。現代はどうだ?楽して一攫千金を求める若者。若者だけじゃない、中高年まで詐欺グループで下働きしている。男だけかと思ったら、若い娘もいる。も、ビックリ。

 

村を荒らした軍勢が去り、幸運にも焼きあがった器を船に積んで、源十郎一家と藤兵衛夫妻は都を目指す。

都につくと、彼らの運命が狂いだすのだ。

 

途中で戦火を恐れる宮木と子供と別れ、都に着いた源十郎は若狭(京マチ子)と出会うことになる。藤兵衛は焼き物を売った金で鎧と槍を買う。これで武士になれると妻を捨ててどこかへ行ってしまう。藤兵衛の妻、阿浜は藤兵衛を探すが、その後、武士から襲われてしまう。

 

人間、忘れがちなのが今の幸福。

 

にほんブログ村 映画ブログ 日本映画(邦画)へ
にほんブログ村