日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

福寿草  1935年 新興キネマ

監督 川手二郎 脚本 川手二郎 荻野頼三 原作吉屋信子

出演 江川なほみ 久松美津枝 花房銀子 大泉慶治 岡崎光彦

   ジョウ オハラ

 

薫(江川なほみ)は兄嫁が嫁いでくるのを楽しみにしている女学生。

お姉さま、お姉さまと慕う。兄嫁の美代子(久松美津枝)も薫を可愛い妹と言い、可 愛がってくれる。

ある日、金融機関がつぶれ、薫の家は破産してしまう。

そして兄嫁は結核になってしまい、実家の要請でサナトリウムに入院する。

 

薫の父は村の村長だったが、家が破産したので息子と共に外国へ?稼ぎに行く。

薫は寄宿舎生活を送る。

 

兄嫁の美代子は薫に看取られてなくなってしまう・・。

みたいな物語。無声映画ですが、バックに流れる音楽が映像とぴったりで

なんとも魅力的な曲でした。

wikiでみると、なんとレズ?映画と書かれており、確かに薫が「お姉さま、お姉さま」と凄かった(笑。

見たときはそれを知らなかったので、昔の人は女性同士、好きなのだろう・・と思った(笑。美代子は薫と一緒に行った野原?で、口を押えてもどして?しまう場面があって

私は妊娠したのかと思ったけれど、「結核で吐血」の場面だったのね(汗。

 

この兄嫁を演じた久松美津枝は今風の美人で背も高くすらっとしている。

1914年生まれで太平洋戦争に入ったあたりからの消息は不明とある。

この消息不明な女優さんは結構多い。

高峰秀子は川田芳子の死に方などを聞いて「女優なんてそんなもんです。」と言ったそうだが、確かに表舞台から姿を消すとそんなもんかもしれない。

 

バックの音楽が良かったので画像が悪くてセリフが読めなくてもそんなに苦痛ではなかった。

この映画に出演している人全て今は生きてないんだろうなぁ・・と思ったら悲しくなった。