日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

女性の戦ひ   1939年 松竹

監督 佐々木康 脚本 斎藤良輔 原作 菊池寛

出演 川崎弘子 上原謙 斎藤達雄 森川まさみ 槇扶佐子 吉川満子

 

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ツッコミどころ多少ある物語。とにかく川崎弘子のうじうじしてハニカミながら

かといってはっきりモノを言ったりするところがなんだかモヤモヤする(笑。

 

伊勢丹のショップガール(当時はそう言ってたんだ)のなほみ(川崎弘子)は養父の死に際自分の出生について築地の料亭、成田へ行けばわかると言われる。

家には養母と血のつながらない妹、マリ子、そしてまだ中学へ上がる前の弟と暮らしており、父亡き後自分がしっかり働かないといけないと思う孝行娘(23才)だ。

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昭和14年当時の新宿伊勢丹

 

映画会社の社長、秋田英輔(上原謙)はデパートでなほみを見初め、是非女優になるようにとスカウトに来るが、なほみは女優になどなりたくないときっぱり断るのだった。

それでも諦められない英輔だがなほみの妹のマリ子は姉と一緒なら女優にしてくれるという話にのるのだった。マリ子も勤めていたが仕事を辞めていた。

 

ある日、店でセーブルの毛皮の襟巻を万引きされてしまうなほみ。1200円もするような品物で、なほみは弁償すると上司に言うが、君には払えないだろうとしばらく休むように言われる。デパートの部長から築地の料亭へ来るように言われたなほみは自分の処分がどうなるのかわかると思い出かけると彼は自分がお金を出すから弁償してきなさいと親切にいうのだが、実はなほみの身体が目当てだった。

逃げるように去るなほみ・・・ふと気づくと亡き養父が言っていた「成田」という料亭の前に・・・思い切って訪ね、女将(吉川満子)に自分のことを訊くと女将は母は芸者だった人だとわかる。父親のことは教えたくないようだが、なほみなら大丈夫だろうと

女将の口からでたのはある子爵だか公爵だかの偉い人であった。それを知って高沢(斎藤達雄)へ会いに行くなほみ(なんて行動的なのだ 笑)。母の妊娠を知りながら去っていった男へ文句のひとつも言おうと思っていたが、高沢はなほみをみてちゃんとした娘であるとわかり、援助を申し出る。それは自分の知り合いの家で習い事をしたり娘に教養を身に着けさせるためだと言う。

しかしその家は英輔の邸宅であったが、父の言葉に甘えてなほみは英輔の家へ。

すでになほみを女優にすることを諦めた英輔は喜んでなほみの部屋を用意するがそれを気にくわないのが英輔の妹の玲子(森川まさみ)だ。玲子の親友の美代子(槇芙佐子)と結婚して欲しい玲子。美代子も兄が好きなのだ。しかし英輔の心はなほみへ・・・

美佐子には興味がないらしい。

 

玲子はなほみを英輔をたぶらかして家に入り込んだ悪い女だと言い、ある日なほみを応接間へ呼ぶ。そこには美代子がいた。玲子に美代子は英輔と結婚する人なのだと言ってもなほみは英輔が好きだと言う。肝心の美代子は黙ったままだ。

 

美代子は高沢の娘であり、なほみは腹違いの姉!なのですよ・・・。知らないのは美代子だけ。だけれど美代子もなんとなくなほみを気に入るわけ(ってこれどうよ?)。

美代子が英輔邸から出てくるのを待って、なほみは話しかける。

すると美代子は英輔はなほみさんが好きなのだから一緒になってくださいと言う。

 

なにか決心したように歩くなほみ・・・・。

 

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川崎弘子

その後、なほみは英輔の家を後にして実家に帰る。追いかけてきた英輔にはもうそちらには戻りませんと言い、父の高沢には英輔さんと美代子さんを一緒にさせてあげてくれと自分は身を引くのだ。

 

娘の美代子が英輔が好きだと初めて知った高沢は英輔に自分の娘を貰ってくれという。

ここで変なのは高沢に縁談があるのだがと言われた英輔は「先生の勧める縁談なら結婚しても良いですよ」なんて言うくせに、いざその先生の娘の美代子だと言うと考えちゃうってとこ(笑。なにアンタ!

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斎藤達雄に娘をもらってくれと言われる上原謙

なほみはまたショップガールとして働く・・・その姿をそっとながめる高沢の姿がそこにあった。

 

ところで美代子役の槇扶佐子という女優さん、若くて川崎弘子より美人だと思うんだけど昭和14年当時は川崎弘子のような和風美人がやっぱり好まれたのだろうか。

 

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槇芙佐子