監督 今井正 脚本 山崎謙太 岸松雄 原作 川村花菱
題名からなんの話だろう?と思ったが、戦争へ行った夫の代わりに頑張る妻の話だった。女の街・・は気に入らない人への近所の陰口など女の嫌な面を表現したものだろうか、それとも戦地へ男が行って、女がたくさん街に残されているからだろうか?
それでもまだ1940年当時は食料もあったようだ。
物語の最中に来る手紙には昭和14年とあるのでその時の話だ。
本郷でテーラーをやっていた大川平八郎は兵隊にとられ戦地へ行っている。
妻の原節子(なんと当時19~20才!)はテーラーだった店をおでん屋にする。
テーラーの小僧と若い娘を雇う。
近所のとんかつやの女将、清川玉枝はなにかと面倒をみてやり、開店前に清川の店を訪れた原節子をお客に紹介して行ってやってくれという。
ここで(多分)築地市場の中が見れます!戦前の築地市場内部ですよ!
ところが・・・原節子のおでん屋へとんかつやの客が行ってしまい、とんかつやは閑古鳥が鳴く・・・。亭主に「庇を貸して母屋を取られた」などと言われ、原の陰口を言うようになる。
原は美人なので客がたえないが、中にはよくない考えを起こす男もいるが、原は毅然としている。
大川平八郎には姉、沢村貞子がいるが、おでん屋をやっていることがおもしろくないから原にやめろというが、原は承知しない。
原を姉のようにしたう青年との噂を耳にした沢村貞子・・・清川玉枝はわざわざそのことを言いに沢村の家へ訪れていた時、電報が届き、弟、大川平八郎が帰ってくることを知る。
原はおめかしして夫を待つが、沢村から噂をきいて言い含められた大川平八郎はどうしていいのかわからず、なんとなくそっけない。原が尋ねても何も言わない。
大川の帰国を祝う席に田舎へ帰った青年が訪ねてきた。
沢村は話をつけるのに良い機会だと座敷へあげる。すると青年はあいさつし、実は田舎で結婚し、今日は新婚旅行で東京へ来たので訪ねたのですと言うではないか。
ほっとする大川・・・原がお嫁さんは?と聞くと外で待たせてあるといいあがってもらう。
おでん屋は大川が無事帰ってくるとわかったのでやめた。それは原が沢村に責められたとききっぱり言った通り。
元にテーラーへ戻り、ミシンを動かしてみる大川。
夜、原は10か月やったおでん屋でこれだけ貯めましたと通帳を大川に見せる。
お国のために尽くしたあなたのお金ですという原(ここが戦時中っぽいが 笑)。
そしてそのお金で湯治でもしましょう、そして残ったら町会に寄付しましょうという
(これも戦時中っぽい 笑)
不思議なことにネットでこの映画を検索してもwikiはおろか、映画のサイトにもヒットしなかった。だからキャストは映画の冒頭をもう一度みないといけないので面倒だから(え?)私が覚えていて知っている俳優さんのみの名前だけです(笑。
沢村貞子の夫は意外とさばけた人でおもしろいキャラでした。
原を慕い、あらぬ噂をたてられた青年(中村彰)は清潔でよかった、柳谷寛はとんかつやの客なのだが、おでん屋の客でもあって双方にいい顔をするが憎めない役(笑。
昔の人は大人だったんですね・・見た目も・・・原節子