日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

田園交響楽  1938年 東宝

監督 山本薩男 脚本 田中千禾夫

出演 原節子 高田稔 清川玉枝 佐山亮 御橋公

 

随分更新せず・・・。ユーチューブのスーツさん動画にはまってしまい(笑、その後

東海道を旅する動画も少し見たが、スーツさんのがダントツだった。

感じたのは歩きだとどうも面白くないのだ・・・。自転車のスピード感が動画をみるには丁度いい。

さらに酷道を探索し、歩いたり自転車に乗るという「山さ行かねが」というブログ(というか記事というか)がおもしろく、ネットで一日中読んでしまった。そもそもスーツさんが谷川岳の一の倉沢へ行った動画でこの先に国道があって新潟まで続いている。歩いた人がいたようだ・・・と言ったので気になって検索したらみつけたのです。写真満載だが地図もろくに読めない私には全て藪とか、ジャリとか同じようにしか見えなかったがそれでも苦労して(ある意味死ぬよね・・・この道)歩く姿に興奮した。

彼は廃道や使われ亡くなった隧道を歩くのだがそのすごさはこれ日本?だった。

 

 

で、田園交響楽というこの映画。キリスト教じゃないのでさっぱりわからないが、

高田稔は北海道に住む敬虔なクリスチャンである日、老婆の葬式?で盲目の原節子をみつける。家の人は馬鹿だから・・という(音声が悪くてよく聞き取れない)その少女を引き取り、家へ連れて帰る。

家には妻の清川玉枝と幼子の娘と生まれたばかりの男の赤ちゃんがいる。

高田稔の妻役の清川玉枝は初めて見たが、以外にぴったりだった(笑。

彼女は夫が連れてきた少女を気に入らない。

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高田稔の妻役 清川玉枝

 

少女に教育を施すとどんどん吸収し美しくなっていく。原節子は高田稔を先生といって慕うのだ。

友人?で医者の御橋公は東京で眼の手術をすれば目が見えるようになるかもしれないという。当初はそうしようと思った高田だが・・・

東京にいる高田の弟、佐山亮が北海道へ来た。原節子をみて心奪われる。

佐山は原にあなたは自分の美しい姿をみたくないのですか?などというのだ。

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挨拶にきた原節子が美しいのでびっくりする弟の佐山亮

 

そんな弟を東京へ帰ってくれという高田。

佐山は高田にどうして東京で手術をしてあげないのかと詰るのだ。

 

考える高田・・・。意を決して東京へ原を連れていき、手術を受けさせる。

手術の日、東京にいる弟の元を訪れ、原の面倒をみてくれるように頼み、高田は北海道へ帰る。

家では清川玉枝がご機嫌で、弟の佐山が原のことを気に入っていて結婚したいと言っていたなどという。清川玉枝はこれからは原がいなくなったので元の夫婦生活に戻れると思っているのだ。

 

病室で目覚めた原節子・・・手術は成功し原の目が開く。(美しいのです)

初めてみた佐山を高田稔かと思い先生!というが、違うことに気づく・・・。

 

そして病院を抜け出し、北海道へひとり帰っていく。

 

雪の中をさまよい家を目指す原。

原が行方不明と聞いて探す高田稔と東京から追いかけてきた佐山亮。

 

雪に埋もれて倒れている原を抱き上げ、部屋へ連れていく高田稔・・・

 

みたいな物語。なんだかよくわからないのであらすじを読むと原は雪の中で死んで(自殺?)いた・・のだった・・・みたいな(笑。

 

マイフェアレディ―の昔版?結局高田稔も原に惹かれ、しかしクリスチャンとしてどうなの?と思い悩む物語なのだろうか・・・

山本薩男というと社会派の監督というイメージだったがこんなのも撮っていたのね。

 

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盲目の原節子