日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

逢魔が辻  1938年 東宝

監督 滝沢英輔 脚本 八柱利雄 岸松雄 原作 大佛次郎

出演 河原崎長十郎 中村翫右衛門 山岸しづ江 花井蘭子 滝沢修 

 

河原崎長十郎中村翫右衛門 の時代劇。

武家の跡取り、河原崎長十郎は妾腹の子で素行不良で父から絶縁される。本来なら家督を継いで花井蘭子と一緒になるはずだった。

 今は母と一緒に長屋暮らしをしている。

 

 中村翫右衛門南町奉行所の同心で、妻は山岸しづ江。←この人、河原崎長十郎の奥さんで当時は山岸しづ江を名乗っていた。三男の河原崎健三とそっくり。「どっこい生きている」や「人情紙風船」では夫婦(河原崎長一郎河原崎しづ江)が夫婦役だった。

 長屋の住人の男の子供の具合が悪くなり、博打場へ呼びに行った河原崎はひょんなことから同心の顔を切ってしまう。その男と島流し。2年後?江戸へ帰ってきた河原崎島流しの間に母を亡くしていた。その後は地道にひとりで生きようと凧つくりをするのだが・・・

 なんだか安政5年ていつだかよくわからないが(笑、江戸末期らしい。薩摩と水戸?の武士が河原崎を訪ねる。幕末の動乱とロマンを描いた映画らしいが、ちょっと長い((;'∀')

 

花井蘭子は結局、河原崎の家の養女となり、同心の滝沢修を婿に迎えることになる。

滝沢修は心優しく、河原崎が島から帰ってきたことを花井蘭子に告げると元々、河原崎は花井と結婚するはずだったんだし、二人で援助していこうと言うのだ。花井はきっぱり「私はあなたの妻です」なんて答えたりする。

 河原崎の母の墓へ島から帰った河原崎が行くと花井と出くわす。花井蘭子も河原崎の母の墓前へまいった帰りだったのだ。思わず声をかけるが河原崎は走り去る。それを追って寺の山門へ行くと、横から同心の中村翫右衛門が!

 

 河原崎を頼って傷を負った武士を匿い、中村翫右衛門と立ち回り。中村はやはり顔を切られ悔しがる。河原崎薩摩藩のものとして京都へ向かう。それを追う中村翫右衛門。で・・・なぜか続く?(笑。

 

 そもそも江戸の同心が早馬で東海道(多分)を京都へ向かう薩摩藩の武士を追いかけるのか?が疑問。そしてその後の展開も気になる・・・消化不良なわりにはやたらと長い映画でしたが、脚本が八柱利雄だったのでまぁ出来は良かった(どっちだ?笑)

 

 

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河原崎長十郎音羽久米子